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2011年2月1日火曜日

重複表現

学習指導要領を見ていると,「各学年ごと」という言葉が目に留まりました。

「各」には「それぞれ」という意味があり,「ごと」にも「それぞれ」という意味があります。

つまり,「各~ごと」は二重で「それぞれ」を言ってしまっている重複表現です。

極端に言えば,「頭痛が痛い」とかと同じです。

正しくは,「各学年」または「学年ごと」とすべきでしょう。

同じような例として,「各教科ごと」や「各分野ごと」などといったものを仕事上ときどき見かけますが,gooランキングにも重複表現の項目がありました。

【つい使ってしまう重複表現ランキング】
http://cache001.ranking.goo.ne.jp/crnk/ranking/999/repeat_expression/p1/

公の作成したものでも間違った表現が多々ある現在,意識して言葉を使わないと,間違った言葉に流されてしまいがちです。

当たり前の話ですが,このような重複表現を紙面上でしてしまわないよう,日ごろから正しい日本語を使う心がけが必要ですね。

2011年1月31日月曜日

漢字の読み

編集の仕事をしていると,漢字の読みを気にすることが多くなります。

最近気になったのが「現場」の読みです。

昨日,泣き止まない子どもを抱っこしながらあやしつつ,相棒3の再放送を見ていました。

すると,杉下右京が「げんじょう」と発言しました。

そしてそのすぐあとの場面で,亀山薫が「げんば」と発言しました。

辞書で調べてみると,「げんじょう」でも「げんば」でもどちらでもよいようです。

しかし,なぜ杉下右京は「げんじょう」で,亀山薫は「げんば」だったのでしょうか。

理由がまったくわかりません。知っている方がいらしたら教えてください。


そういえば,昨年末のM1グランプリのピースのネタの中で,「雰囲気」を「ふいんき」という人がいるよねという話をしていました。

わたしは正しく「ふんいき」と言うタイプなので問題ないのですが,「ふいんき」としゃべるタイプの方は,ルビを振るときに間違えないように気をつけていただきたいものです。

まあ,10年仕事をしてきて「雰囲気」にルビを振る機会はなかったので,理科の仕事で出会う機会は少ないのでしょうが・・・。


しかしながら,「一段落」を「ひとだんらく」と読む人が多いのも,個人的には気になります。

正しくは「いちだんらく」です。

テレビを見ていると,ナレーションで「ひとだんらく」という人がときどきいるので,読むことがプロの方の中にも,間違って覚えてしまっていることが多い言葉なのかもしれません。

そういえば,「ひと段落」と書かれた書類を見たことがあるのですが,漢字のままであれば何も問題ないのに,どうしてひらがなで「ひと」としてしまったのか・・・。

いずれにしても,ルビや読みには,気をつけたいものです。

2010年12月5日日曜日

時制の一致

英文法の話のようですが,理科教材でも,時制を意識する必要があります。

理科では実験や観察などにおいて,その結果どうなったかということを問題として問うことがあります。

そんなとき,問題では「~しましたか」とか「~どうなりますか」といったように,過去形で問うことがあります。

このときの答えは「~しました」や「~なった」というように,過去形で答えるのが基本です。

実験や観察の結果どうなったかを問うているのに,「~なる」というように,結果が出る前のような答え方は理科としてどうかと思います。

この時制の一致に対して意識の低い方がときどき見られますが,個人的には基本中の基本だと思っています。

理科教材の制作では,必ず意識して欲しいと思います。

設定の重要性

理科の教材を制作しているのならば,問題等の設定も,科学的におかしくないかどうかということを意識するのが基本だと思います。

圧力や密度,速度などの計算問題で,計算しやすい数値を設定したときに,計算上は正しくても,実際にありえない数値を用いるのは,理科教材としてはどうかと思います。

意外と“その程度のこと”くらいにしか思っていない人がいることに時々げんなりするのですが,そこはこだわって欲しいものです。

たとえば,圧力の問題であれば,底面積の大きさと質量の大きさの関係から,その物体がありえるかどうか。

ときどきあるのが,実際は少しの風で倒れてしまいそうなくらい軽い物体になっていたり,金よりも密度が大きい物体になっていたりとか。

現実味のある設定にしてほしいものですし,その設定と図をある程度正確に描いてほしいものです。


密度に関する計算問題でも同様ですね。


また,水槽に水を入れる設定であれば,水の密度も意識して条件設定してほしいものです。

水槽の底面積を大きく設定しすぎて,質量から換算すると,水深がすさまじく浅かったり,すさまじく深かったりと,いくら計算しやすくなっていても,非現実的であれば,それは理科教材としてどうかと思います。


また,速さを計算させる問題で,人の走る速さがウサイン・ボルトより速かったり,自動車の速さが法廷速度より極端に速かったり,以前も書きましたが,地震波の速さを求めるさせる問題で,実際のP波やS波の速さより速すぎたりと,科学的なことをまったく考慮していない問題をときどき見かけます。


執筆者(作問者),編集者,校正者…,理科教材制作において内容に携わる方は,必ず意識して欲しい観点だと,個人的には思っています。

2010年10月25日月曜日

半角カタカナ

MSWord等で原稿を書いた場合,そのデータを組版さんに渡して,テキストデータとして使用していただくことがあります。

そのとき気をつけたいことに,半角カタカナの存在があります。

Wordで原稿を書く際に,どうしても文字が収まりきらない場合や,ときにはテキストボックスに文字を入れて示す場合などに文字があふれてしまう場合などがあると思います。

そんなとき,文章中にカタカナがあると,そのカタカナを半角カタカナで入力してWord上での原稿は済ませ,DTP上では全角カタカナにしてから“かな詰め”や“長体”等で対応させる場合があります。

このようなとき,文章中に半角カタカナが混ざっていれば,初校が上がったときにすぐ気づきますが,化学反応式中の化学式の下などに示している物質名が,あたかも長体50%のように存在していることがあります。

間違いではありませんが,やはり見栄えがよくないので修正したいですし,濁音や半濁音が混ざっていると,濁点や半濁点が1文字取りになっているので,違和感があります。

例えば「バリウム」の場合,実際は長体62.5%(62.5%×4=250)で済むところを,半角カタカナを用いてしまったことで濁点が1文字となり,結果として長体50%(50%×5=250)のように見えるといったことになります。
(言葉だと伝わりにくいでしょうか…)

いずれにしても,半角カタカナ(1バイトフォント)については,全角カタカナ(2バイトフォント)にするのが基本ですので,校正等では半角カタカナに対して違和感を持つようにしていただくとよいかと思います。

2010年8月31日火曜日

目が滑る

ブログをご覧になってくださっている皆様,ここのところ更新が滞っており,申し訳ない次第です。

あまりの日々の作業量の多さに,少々疲弊気味です。

最近は,会社では校正をする時間も取れず,校正作業は自宅で行う日々が続いております。

しかしながら,自宅で校正をする利点もあります。

それは,声を出して校正できることです。

会社で黙々と校正をしていると,しっかりチェックしているつもりでも,ときどき目が滑って,校正漏れを犯すことがあります。

皆様がどのような表現を使用してるか分かりませんが,しっかりチェックしつつ読んでるつもりでも,思い込みで読み進めてしまう状態を,私は「目が滑る」と勝手に表現しています。

例えば,数字が(1)(2)(3)(4)・・・と続いていなければならないのに,(1)(2)(2)(4)・・・となっていても,なぜか頭の中では,1,2,3,4・・・と読み進めてしまう状態です。

しかし,声を出して校正をしていると,そのような目が滑る状況を避けることが,私はできます。

いろいろな校正の仕方があると思いますが,なかなかケアレスミスはなくなりません。

声を出して校正するなど,ケアレスミスをなくすいろいろな方法を試していきたいものです。

2010年5月25日火曜日

校正支援ツール

本日は,帰宅してから,ひたすらExcelとにらめっこをしています。

Excelでの作業といっても,Excelの機能を利用した仕事ではなく,ひたすらセルごとに区分けされたテキストデータを,チェックしては修正を加えるという作業です。

さて,膨大なテキストデータのチェックをしていると,表記のゆらぎや誤字脱字等を画面上でチェックしきれないことを感じます。

そんなとき,何か校正支援ツールはないかということで,本日はその話題です。


少し前から校正支援ツールとして話題になっているのは,JustSystemの「Just Right!」ではないでしょうか。

その Just Right! があれば楽なのですが,あいにく持ち合わせていません。

そこで,フリーのソフトウエアや校正支援サイトを活用して,チェックをかけてみました。


まず,Excelからテキストデータを引っぱり出し,Wordに貼り付けます。

すると,日本語としておかしいところなどが,波線で表示されますので,そこを修正します。

さらに,「Variant Detector」というフリーソフトを利用して,表記のゆらぎのチェックをし,修正を加えます。
http://www.forest.impress.co.jp/article/2007/07/25/okiniiri.html

そして最後に,「日本語文章校正ツール」というサイトでアラ探しをし,さらに修正です。
http://www.japaneseproofreader.com/

そんなに手間はかかりませんが,チェックをしてくれるだけで自動修正はしてくれませんので,その都度,一括置換等をかけての修正を行います。

人間の目だけのチェックでもミスを減らすことはできますが,なかなか完璧とはいきません。

特に,学年によって表記を変えているものをチェックしているときなど,人間ならときどき漢字の閉じ開きが混ざってしまうこともあります。

その点,ソフトウエアは間違えることはありませんので,安心できます。

ツールにすべてを任せるとかえってやりにくいこともありますが,人間がやるより作業が早く済むものは,粗ツールに任せるのも一つの手段だと思います。

2010年1月28日木曜日

露点

久し振りに,見落としてしそうな同音漢字です。

以前,原稿・初校と気づかず,再校で焦ったことがあった漢字です。

それが,「露点」です。

どんな漢字になっていたかというと,「露店」となっていました。

「点」の字と「店」の字,何となく似ているような…。


言い訳ですね。


ブログに記したことで,自分への戒めにもなりますし,皆さんの記憶にも残って,露点の校正漏れは今後はなくなるでしょう。

引き続き,思い出すたびに紹介いたします。

2010年1月11日月曜日

反対語の閉じ開き

漢字の閉じ開きについては,12月10日にも少し取り上げました。

今日は,反対語の閉じ開きを少し考えます。


漢字の閉じ開きには各社基準があるわけですが,その基準をどうするかということを最近も考えています。

そこで気になったのが,「前・後」「厚い・薄い」「速い・遅い」などの反対語です。


もちろんいま取り上げた3つだけでなく,気になるものは多々あります。

しかし,とりあえずこの3点を例に話してみます。


まず,「前・後」です。

わたしは,「後」を開くことにしています。

文章中で「~したあと」というように,開いて示します。

しかし,このように「あと」のみで用いている場合はよいのですが,「~する前と…したあとでは」というように用いた場合,少々しっくりこない気がしてしまいます。

やはり,対応する反対語はともに閉じて「~する前と…した後では」というようにしたほうが読みやすいのでは…と考えてしまいます。


次に「厚い・薄い」についてです。

「厚い」という字は,理科教材の中では「厚みがある」という,「ものの厚さ」などの意味でしか使用しません。そのため,漢字でも問題ありません。

対して「薄い」は,「厚みが薄い」という意味以外に,「淡い」という意味でも使用します。

この「淡い」という意味のとき,中学理科教材では開いて「うすい」とすることが多いようです。

そのため,それにあわせてか厚みが薄いときも「うすい」と開く傾向があるようなないような…。

そうなると,「厚い本とうすい本」というように,同じ常用漢字なのに,なぜか閉じたものと開いたものが並ぶことになり,何とも読みにくく,格好悪い感じになります。


最後に「速い・遅い」について。

まず,「速い」ですが,これにも変な傾向があります。

それは,「速さ」は漢字なのに,「はやい」はひらがなという傾向です。

「はやい」には「速い」と「早い」があり,その使い分けも含めて考えさせるよりは,ひらがなにしておこうという配慮があるのかもしれません。本当のことは分かりませんが…。

しかし,速度の意味で「速さ」と漢字にしているのなら,「速い」と漢字にしてしまっても大きな問題はないように感じます。

「遅い」についても常用漢字なので,「はやい」にあわせて「おそい」とひらがなにするよりも,「速い・遅い」とともに漢字にしたほうが,意味の理解の上でも認識しやすいのではないでしょうか。


常用漢字は中学卒業までに習うものであるため,学習時期によっては常用漢字といえども習っていない漢字も多々あるでしょう。

そのため,使用する常用漢字に配慮をすることは結構なことのように思います。

しかし,教科の内容を学習する上では習った習っていないよりは,意味の上で理解しやすいほう(漢字・ひらがな)を用いるほうが,より理解に結びつくのではというのが持論です。

だからといってすべて漢字にできないのが教材なので,今後もこの葛藤が続きそうです。

2009年12月10日木曜日

漢字の閉じ開き

2009年も,あと1か月を切りました。

忘年会の季節です。

これから呑む機会が山ほどあり,残業ができない日々が増えます。

そのため,忘年会のない日に仕事を固め打ちしなければならず,なかなか大変です。

というわけで,明日は忘年会。

来週は2度,再来週は今のところ1回ですが,クリスマスもあるのでどうなることやら…。

ブログの更新が最近滞りがちですが,さらに滞りがちになりそうです。

がんばらなければ…。


さて,今日は,漢字の閉じ開きについて少しだけ。


媒体によって漢字の閉じ開きをどうするかという基準は様々で,学参にも独特のルールがあります。

基本的には出版社ごとにある程度基準があるので,それにのっとって制作していると思われます。

しかし学参には,教科書準拠というものがあり,教科書準拠の場合は,各教科書会社にあわせて漢字の閉じ開きを統一します。

さて,そうはいっても,ある程度の基準はあるでしょう。

中学生教材なら,とりあえずは常用漢字以外はひらがな,またはカタカナにすることです。

しかし,用語については微妙です。

たとえば,哺乳類の場合「哺」は常用外なので,上記のルールにのっとると「ほ乳類」と表記することとなります。

しかし中学生教材では,「ホニュウ類」と表記されているのを多くみかけます。

同様に「爬虫類」も,「は虫類」ではなく「ハチュウ類」が圧倒的に多くみられます。

これはやはり,各前者(ほ乳類・は虫類)よりも各後者(ホニュウ類・ハチュウ類)のほうが,生徒にとって読みやすいなどの理由からでしょう。

しかし個人的には,「哺乳類」「爬虫類」とし,ルビを振らせたいと思っています。

小学生ならともかく,中学生であれば,常用外であろうと,それなりの漢字を読ませてもよいのではないかと思っております。

将来的にどうせ読むことになるのであれば,学参であろうとなかろうと,専門用語については最初から漢字表記に振れさせたほうがよいのではないかと,私は考えます。


さて,このような用語が常用漢字かどうかではなく,意味的な観点であえて開いているという漢字もあります。

「体」「働く」「持つ」などです。

「体」は人偏なので,ヒトのからだが想像されます。
そのため,ヒト以外は「からだ」と開いているものを多くみかけます。

「働く」も人偏なので,同じくヒトが想像されます。
そのため,ヒト以外の働きについては「はたらく」と開いているものを多くみかけます。

「持つ」は手偏なので,ヒトの手での動作が想像されます。
そこで,「機能を持っている」などのヒト意外の動作における「持つ」の場合,開いて「もつ」になっているものが多くみられます。


これらの考え方が本当なのかどうなのか微妙ですが,教育的観点から考えて,それが本当によいのかどうか,正直なところ疑問です。

しかし,郷に入っては郷に従えではないですが,とりあえず学参における多数派ルールにあわせているのが現状です。



このような学参における漢字の閉じ開きには様々ありますので,ここではすべて挙げ切れません。

しかしながら,リストにするしないは別としても,学参の中では一般に開くものについて,頭に入れておく必要はあるでしょう。


そのためにも,まずは教科書を調べてみる。そして,体に染み込むまで校正を繰り返したり,校正をしながらリストを作ったりするのが近道でしょう。

2009年12月6日日曜日

プリントアウトして確認

現在は,原稿のほとんどがMS WordなどのPCデータで上がってきます。

理科教材の場合は図版も多いので,プリントアウトしたものに図版が貼られて原稿が上がってくることもありますが,図版もWord上に貼り付けられて原稿が上がってくることも多々あります。

そんなとき,原稿チェックや修正をPC上で行ってしまうことも多々あるでしょう。

しかし,パソコンの画面でチェックするのは,プリントアウトして紙面上でチェックするのに比べて,誤字脱字などのミスを見逃す確率が大きくなってしまうのは私だけでしょうか。

また,パソコン上で原稿を修正していしまうと,紙面上で手書きで修正を入れている場合に比べて,変換ミスをおかすなどの新たなミスをしてしまうこともあります。

これは,紙面上でチェックしているときは客観的に原稿を見られるのに対し,パソコン上では客観的になれないからかもしれません。

それではパソコン上でチェックするのをやめればよいかというと,よりよい原稿にしていこうとすると,なかなか手書きチェックだけでは修正しきれない場合もあります。

そうなると,やっぱりパソコン上である程度の修正をする必要があります。

そこで,パソコン上で原稿修正をしっかり行ったと思った場合であっても,最終的にはプリントアウトをして,再度,紙面上でチェックを行えばよいのです。

このときのチェックは軽い素読み程度でも良いかもしれません。

いずれにしても,客観的に原稿を見るという行動をしないと,意外とミスを拾いきれなくなります。

初校でももちろん修正はできるから,ここで一手間かけなくてもよいと思う方もいるかもしれませんが,チェックをおろそかにしたがために,そこで拾えたかもしれないミスを最後まで拾えずに校了してしまわないとも言い切れません。

やはり,できる危機管理はやれるときにやっておくべきだと思います。



さて,補足ですが,上記の文章を入力中,「確率」を「確立」と誤変換しており,危うく見逃すところでしたので,リストアップしておきます。

2009年12月1日火曜日

同音異義語

昨日に引き続き,漢字関する話題です。

本日,小学校教材の企画を立てているときに,「てこのつり合い」のところで,「支点」が出てきました。

そこでふと思い出しました。

そういえば,以前「支点」が「支店」になっている校正紙を見たことがあるなぁ…と。

さすがに気づきましたが,字面が何となく似ているため,組版入力の方が気づかずに初校が上がってくるということがあります。

例を挙げたらいろいろとありますので,今まで出てきた同音異義語などの間違いについては,思い出したらその都度取り上げていこうと思います。

また,リストアップしておくと,その字面を見たときに目が留まります。

時間を作ってリストを作りたいものです。

さて,いま思い出したものを,少しだけ上げておきましょう。

小数⇔少数
重要⇔重量
移行⇔移項

と,3つ上げて見ましたが,やはりすぐには出てきませんね。

リストアップの必要性を改めて感じました。

2009年11月30日月曜日

形と読みが似ている漢字

理科教材にときどき出てくる材料に,発泡スチロールや発泡ポリスチレンという用語があります。

この「発泡」を「発砲」とされている誤字をよく見かけ,つい今日も,ある新聞を読んでいたところ,その記事の中の「発泡ポリスチレン」が,すべて「発砲ポリスチレン」になっていました。

漢字の形が似ていて読みが同じ,または読みが似ているという文字は,校正漏れをしやすい典型です。

しかし,中学理科にしぼれば,そのような形と読みが似ている漢字というのは,それほど多くありません。

ですので,まずはそのような校正漏れしやすい文字というのをリストアップしておくとよいかと思います。

そういう私も,現段階では用意できておりませんので,今後用意していきたいと思っております。

さて,そんな漢字の中ですぐに思いつくものといえば,先に述べた「発泡と発砲」が私の中では筆頭ですが,次点として「物質と物資」というのがあります。

これは変換ミスではなく,入力ミスの可能性が高いですね。

特に組版さんや入力さんは,内容を理解せずに原稿通りに入力するので,手書き文字の「質」が「資」に見えてしまう可能性もあります。

また,そのように間違えて上がってきたものを私たちが原稿と照合する際に,頭の中で「物質」だと思いこんで照合してしまうと,「資」が「質」に見えてしまう確率も高くなりますので,意識して注意する必要があります。

このような埋もれてしまいがちなものは,何度校正しても見逃してしまいますので,リストアップは必須でしょう。

さて,このほかにも,今ブログを書いていて出てきた「確率」も「確立」と間違っているのを校正段階で見かけますし,「並行」と「平行」のミスもときどき見かけますので,あわせてご紹介いたします。

2009年11月16日月曜日

助詞と動詞が同じ文字

本日,校正漏れが見つかりました。

本刷り前だったので被害はありませんが,少々ショックですね。

組版オペレーターの修正ミスと私のチェック漏れが原因でした。

初校で赤入れして,再校でその赤入れが正しく修正されず,再校で再度赤入れして三校が出たときに,そこでさらに正しく修正されておらず,その修正ミスに気づきませんでした。

該当箇所は図版だったので,入稿時のテキストデータを完璧にということは難しい部分ではありました。

しかしながら,とりあえずは赤入れ通りに修正してほしいなぁ…と思いますね。

私もキーボードでテキスト入力しているときに打ち間違い等はやってしまいます。
このブログでも,気をつけてはいるものの,ときどきミスがあります。

なかなか人のやることなので,いつも完璧にとはいきませんが,同じところを2度とも修正ミスされてしまうと,なかなか悲しいものを感じます。

三校で外部校正出しをすればよいかもしれませんが,普段は三校まで外部には出しません。

初校・再校で2人ずつ,編集を依頼している人と私も含めれば,初校・再校で8回のチェックが入ります。

そこで気づいた2度のミスを,2度までも修正ミスされてしまった挙句,三校では私しかチェックしていなかたので,私が照合でチェック漏れをしてしまったがために,そのまま先の工程へ進めてしまいました。


何にせよ,自分の不注意ですので,少々悔しいですね。


該当箇所というのは,助詞「の」とある動詞の頭文字「の」がくり返されているところで,1個余分に「の」が入っていました。

その動詞が漢字であれば気づきやすいのでしょうが,漢字をひらがなに開いているために,見逃してしまったようです。


教材というのは漢字を開いたり閉じたりという制限が多くつきまといます。

特に中学生教材というのは,文字もそこそこ多いのに,漢字を開くものがたくさんあります。

「の」に限らず,「が」「は」などから始まる名詞や動詞などが助詞に続く場合も同じです。

気をつけてチェックはしているものの,いくつも「の」「は」「が」がくり返されていると,見ている間にだんだん目がおかしくなりそうなときがあります。

このようなケースでヒヤッとしたことは今回が初めてではなく,過去に何度もありますので,校正漏れの起こる可能性としては高いほうかと思います。

校正のチェック観点として,この点もしっかり押さえておいたほうがよいと改めて思いました。

2009年11月10日火曜日

ハイフン

教材に限らず,電話番号や郵便番号などで,ハイフンを使うことがあると思います。

特に出版物を作っていれば,奥付に郵便番号や住所,電話番号を載せることは多いでしょう。

そんなとき,ここで使用されるハイフンが気になりませんか。

特に,次のような1バイトのハイフンが使用されていると,数字の天地中央より下がっているため,大変格好悪く私は感じます。(以下,リュウミンRです)



だからといって,天地中央である2バイトのマイナスを使用するのも,全角なので,やや違和感があります。



じゃあ,1バイトのハイフンのまま,天地中央になるように,2Hほど上げてみましょう。



天地中央にしてみたものの,やはり短すぎでしょうか。
あまり格好よいとは言えないような気がします。



では,OpenTypeFontであれば異体字というものがあるので,その異体字を試してみましょう。

まずは1バイトのハイフンの異体字で,バランスのよさそうなものを選んでみました。



今度は2バイトのマイナスの異体字で,前後のアキが調節されたバランスのよさそうなものがないかと選んで見ました。



「1byteハイフン異体字2」はそれなりに好きですが,ほんの少し数字とくっつきすぎでしょうか。
「2byteマイナス異体字」は少し数字にくっつきすぎで,あまり好きではありません。

バランスのよいアキを入れるには,やはりカーニングですかね。

試しに,「2byteマイナス異体字」にカーニング125をかけて8分アキを入れてみたところ,なかなかよさそうな感じになりました。



しかし,どうせカーニングをかけるなら,異体字を使用しなくてもよいのかなと,単純に2バイトのマイナスで,前後にカーニング-125をかけて,アキをほどよく詰めてみました。



これが私としては,いちばん見栄えがよいように感じます。
(「1byteハイフン異体字2」もなかなか好きですが…)

たいしたことではないようにも見えますが,このような少しずつのこだわりの積み重ねが,紙面の見やすさをつくるのだと,私は思っております。

2009年10月27日火曜日

△=三角

理科教材というよりも数学の話かもしれませんが,今日は「△」の話題です。

教材では,「△ABC」という場合などによく用いられます。

この「△」のフォントによるデザインに,違和感を覚えます。

私はモリサワのリュウミンRを使用することが多いので, 試しにすべてリュウミンRの14Qで○△□と△ABCと入力してみると,次のようになります。



△が平たい二等辺三角形となり,格好悪くないでしょうか。

では,リュウミンRのまま,何とかして△を正三角形にしてみたいと思います。

左右の大きさを□にそろえると,△を15Qにして130%長体をかけるとよいようです。

ただし,ベースラインが上によってしまったので,0.7H下げました。



しかし,長体をかけたことによって,△の底辺の線の太さが130%の太さになってしまい,やや違和感が出てしまいました。

では,思い切って△のみ小塚明朝Rにしてみましょう。
ただし,ベースラインがリュウミンと違うため,○と□にあうように0.4H下げました。



さっきよりはよくなったような気がしませんか。


では,△だけ小塚明朝Rにするのもややこしくなるので,○△□の3つとも小塚明朝Rにしてしまったらどうでしょうか。



特に違和感がないように思えますが,小塚明朝のベースラインがリュウミンよりはやや上なのでしょうか,リュウミンのABCよりもやや上がって見えます。

どうせなら,○△□の3つとも,やや下げたほうがよいかもしれません。
試しに,0.5H下げてみました。



なかなかバランスがよいのではないでしょうか。


では,小塚明朝は使わずに正三角形の画像を作って本文に埋め込んだらどうでしょうか。



これでも問題ないですかね。しかし,画像を埋め込んだときのベースラインの調整等でいらぬ仕事やミスが増えないとも言いかねませんので,最適とはいいかねません。


とりあえず,今回試したものの中では,○△□を小塚明朝にして0.5H下げたものが最もよいでしょうか。

先日も話題に上げましたが,現在は合成フォントができるので,○△□を最初から小塚明朝で組みあがるような設定にしておくとよいかと思います。


さて,今回は○△□の3つでしたが,まだほかにも「×」というやっかいな存在があります。

こちらについては,また別の機会にお話しします。

2009年10月24日土曜日

言葉の使い方の間違い

ここのところ忙しい日々が続いており,更新が滞ってしまいました。

さて,忙しいとはいっても,通勤時間が長いため,毎日往復で2時間くらいは,電車の中で読書などに時間を使うことができます。

まあ,朝は電車の中で寝てしまっていることも多いので,実質は1時間くらいなのですが…。


そんな前置きはいいのですが,今週ある有名な小説を読み終えました。
有名とはいっても最近出たものではなく,少し前のものです。


その小説を読んでいて気になったことがありました。



最近,正しい意味で言葉が用いられなくなったという話題がメディアで時々取り上げられます。
その小説でも,間違った用法である言葉が使用されていました。


そのことばが「煮詰まる」です。


「煮詰まる」とは,「議論・交渉が結論の段階に近づく(三省堂 Web Dictionary)」という意味です。
これを,「行き詰まる 意味:先へ行けなくなる,進退に窮する(三省堂 Web Dictionary)」と間違えて使用していました。

それも,気づいた限りでは2か所ありました。


編集という仕事上,そのような間違いに違和感を覚えるというのもありますが,最近はこのような間違いをする人が多いようです。


また,この間違いに違和感を覚えた人はいないかとインターネットで調べてみると,同じ小説内で「力不足」を「役不足」と間違えて使用している箇所もあったと指摘している人がいました。

これは私も普段間違えて使ってしまいそうになる言葉であったため,見逃してしまったようです。


さて,言葉というのは時代とともに変わるもので,現在は正しいとされている言葉も,かつては違う意味で用いられていたというものは多々あります。

この「煮詰まる」や「役不足」も,何十年もしたら「行き詰まる」や「力不足」と同じ意味で用いられるようになってしまっているかもしれません。

しかし,現在はまだ,違う意味の言葉です。

教材においては,決して間違った意味で使用してはなりませんので,もし著者の方が間違って用いてしまっていたら,修正する必要があります。


では,小説はどうなのでしょうか。ふと,疑問を覚えました。

小説などの編集をしたことがないのでわかりませんが,やはり著者の原稿が最優先なのでしょうか。
それとも,たまたま編集者や校正者が気づかずに校了してしまっただけなのでしょうか。

何とも言えませんが,やはり教材に限らず,書籍や雑誌などの文字媒体では,現在での正しい用法で制作すべきだと思います。


私も日常生活では間違った用法で言葉を使っているものはないとは言い切れませんし,必ずあると思います。
しかし教材制作者である以上,生活でも極力正しい用法を使うような意識を持っていないと,校正の際も気づきません。

そのような意味でも,普段から用法を間違いやすいといわれる言葉は,意識してリストアップしておいたほうがよいかと思います。

2009年10月20日火曜日

合成フォント

フォントメーカーのモリサワのサイトに,「じょうずなワニのつかまえ方」というのがあります。

http://www.morisawa.co.jp/font/techo/crocodile/

上記URL中の説明文を引用すると,次のように書かれています。


引用ここから***

1986年『じょうずなワニのつかまえ方』(ダイヤグラムグループ著、バベル・インターナショナル訳)初版が、株式会社主婦の友社から出版されました。
「いまは無用の知識でもいつか必ず役に立つ!」という内容で、モリサワをはじめとする国内の主要なフォントベンダーのいろいろな書体を駆使し、項目ごとに書体・級数を変えて組んだ、文字の見本帳としての機能もありました。
現在、再編集され扶桑社文庫より文庫本が刊行されています。
この度、その『じょうずなワニのつかまえ方』があらゆるモリサワフォントを駆使して再編集されWeb初登場!

引用ここまで***


この「じょうずなワニのつかまえ方」を見ることで,モリサワのフォントの適当な使い方が見られます。


さて,この「じょうずなワニのつかまえ方」を見ると,ひらがなと漢字が違うフォントになっているものなど,一見面倒くさそうなことをしているなと感じるかもしれません。

しかし現在のDTPソフトではそのようなことは簡単で,InDesignでは合成フォントといって,「漢字は中ゴBBB,ひらがなはリュウミンR」などというように,フォントを組み合わせて「本文」などとフォントの組み合わせを設定することもできます。

以前わたしも,化学式などでは,数字はリュウミンM,アルファベットは中ゴBBBなどとして「化学式」フォントを設定して作業をしていたこともありました。

教材制作では内容が最も重要ですが,フォントへのこだわりをもつのも面白いかと思います。

2009年10月13日火曜日

計算式中のミス

最近気になるのが,計算式のミスに気づかないことです。

外部の校正者や編集を依頼しているプロダクションの方々も含め,同じものを4~6人で見ているのに,みんなが同じところで校正漏れをしているということがあります。

そしておまけに,私まであやうく同じ箇所で校正漏れしそうになって,冷や汗をかいてしまうことがあります。

そのみんなが同じように校正漏れをする箇所というのが,解説の計算式中で使用されている算用記号のミス,特に分数が混じった計算式中の,×と÷が間違っていることに関するミスです。

どうしてみんなが同じところで校正漏れをしてしまうのでしょうか。

自分の校正の仕方から考えられることは,解説を見ながら校正をしてしまっていたことです。


初校では,解説を見ずに一度問題を解き,解答欄に導き出した答えを入れていきます。
そして,そのあと解答・解説と照合しながら解答・解説の校正を進めます。

しかしこのとき,問題を解くときに使用した計算式との照合がおろそかになっていることに気づきました。
本来であれば,解答を導くために使用した計算式は丁寧に書いておくなどし,それともしっかり照らしあわせる必要がありますが,自分の校正を振り返ってみると,計算過程を裏紙などに走り書き等で行っていることに気づきました。

高校の仕事をしていたときは計算が複雑なものもあるため,もう少し計算過程も丁寧に書き残しつつ校正をしていたのが,中学・小学の仕事をするようになり,おろそかになっていたようです。


そんな校正の仕方をしていて校正漏れをしたまま,再校に進んだとします。

再校になると,初校とは異なり,最初から解説を見ながらの校正を行うようになります。
そんなときに,実際に計算をしているようで,正確な計算ができていないということが起こっていました。

特に中学・小学の内容は,ほとんどが頭の中で暗算できてしまう程度の計算式です。
そのため,校正も暗算で行ってしまい,初歩的な計算ミスの校正漏れをしてしまうのだと思います。


このような単純な校正漏れを引き起こさないためにも,問題の校正は次のステップをしっかり踏んだほうがよいでしょう。

1.初校・再校では,解答・解説を見ずに一通り問題を解く。
  その際に,計算式は走り書きせず,丁寧に書いて残しておく。
2.模範解答と自分の解答を照らし合わせる。
  解説と解答を導き出した解法(計算式など)を照らし合わせる。
3.1・2が済んでから,初めて内容校正・文字校正・体裁校正に移る。

この1・2・3をまとめてやってしまうことに,初歩的な校正漏れが起こってしまうのだと思います。

特に再校でこれをやってしまうと,万が一初校で校正漏れしていた場合,その箇所をスルーしてしまう可能性があります。

やはりどれだけ初校でチェックをしたと思っても,再校でもそれなりの校正は必要だということです。


高校教材は複雑な計算があるため計算過程も当たり前のように丁寧に校正しますが,それ以上に中学・小学教材に出てくる簡単な計算式の校正は,慎重に行うべきだと感じました。

2009年9月27日日曜日

gの話

アルファベットの g には,フォントによって,通称メガネ g と呼ばれるものと,手書きと同じ雰囲気の g があります。(以下,メガネ g と,手書き g と表現します)



一般書などの編集では意識する必要はほとんどないかもしれませんが,中学校の教材では,多少意識したほうがよいかもしれません。

なお,小学校ではアルファベットは極力使わず,使っても大文字でA,B,C…程度,高校教材ではそれほど意識しなくてもよいかもしれません。

しかしながら,中学入試対策となると,同じ小学生といえどアルファベットの使用も多少増えてきて,変数を表すアルファベットをイタリックにする機会なども出てきます。

さて,話を g に戻します。
本文は明朝体にすることが多く,明朝体の g はメガネ g が一般的です。

しかし,理科の教材では図中の文字をゴシック体にすることが多く,ゴシック体には種類によって,メガネ g のものと 手書き g のものがあります。

このとき,図中に使われるゴシック体の g が手書き g であった場合,本文中の明朝体のメガネ g と雰囲気が変わってしまいます。

教材の統一事項によっては,本文中の図中に使用されている記号類は,図中と同じフォントを使用するということがあります。そのような場合はメガネ g であろうが手書き g であろうが,同じデザインなので問題ありません。

しかし,本文中の記号類もすべて明朝体で統一し,図中はすべてゴシック体ということも多々あります。

そのようなときにメガネ g と手書き g が混在した場合どうしますか?

これは編集者次第ということなのですが,個人的にはメガネ g で統一したいですね。

ゴシック体にもメガネ g のものは多々ありますので,他のフォントで代替するなりして,本文中の明朝体のメガネ g と雰囲気をそろえます。

たいした問題ではないような気がしますが,教材という性格上,多少は意識したいですね。