埼玉県の今年の公立高校入試の理科の問題で,出題ミスがありました。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/saitama/20120306/CK2012030602000052.html
光学顕微鏡におけるプレパラートの移動の仕方の問題です。
一般的には上下左右が逆になるのですが,顕微鏡によっては左右が逆にならないものがあるとのこと。
そして,そのような顕微鏡を使用している埼玉の学校の先生から指摘があったようです。
教材やテストなどを作成する上では,よく使用する問題ですが,その教材やテストの使用現場によっては,出題の有無に注意が必要ですね。
条件設定でカバーするのか,そもそも出題するのをやめるのか,もしくはそのような事実も踏まえた上で出題するのか。
求められる現場によって要望が違うので,改めて出題すべきかどうかの有無を考えさせられます。
ところで,「上下左右が逆」ということばをよく使いますが,この「上下」ということばに多少違和感を覚えます。
紙面上に図を書いたときは「上下」ですが,実際に接眼レンズを覗いているときは,「前後」のほうが適切なような気がしなくもありません。
上下というと,鉛直方向に対して上か下かという印象になり,そうなると事実と変わってしまいます。
資料集などを見ていると,「前後左右が逆」という表記のものもあるので,そのような資料集では「上下」に違和感を覚えているのかもしれません。(想像ですが・・・)
さて,公立高校入試が全国で行われていますが,今年はなかなか分析する時間がとれません。
改訂期ということで,現在は夏休み教材の制作で手一杯です。
何とか時間をつくって,各都道府県の入試をじっくり見たいものです。