2010年6月27日日曜日

部分月食

6月26日は部分月食でした。

今年は1月1日,6月26日,12月21日の3回,部分月食が起こります。

昨日はあいにくの天気だったので,部分月食が見られるかどうか微妙でした。

しかし,見に出かけずに万が一見られたという情報が入って後悔するよりも,見に行って見られなかったという後悔のほうが何倍もよいので,雨のなか見晴らしのよい海岸沿いまで出かけました。

とりあえず,自宅から南下して海に向かい,湘南海岸沿いのどこかで車を停めようと思ったのですが,車を停められるところが本当になく,苦労しました。

関東は車を停車させるだけでも一苦労です。

無料の駐車場や適当に停車できるスペースすらないうえに,有料駐車場の多くは夕方に閉場してしまいます。

何とか見つけられた駐車場が,七里ガ浜の駐車場でした。

車から降りてみると,案の定,空は真っ黒い雲で覆われています。

風も強く,雨もパラパラと降り続けていました。

雲の隙間から月が顔を出さないかという淡い期待も,空を見る限り,可能性は限りなくゼロに近いことは一目瞭然でした。

それでも,最も欠けが大きくなる8時38分過ぎまでは待っていましたが,七里ガ浜の駐車場も午後9時には閉場ということで,閉場される前に駐車場を出ました。

というわけで,残念ではありましたが,今年は半年後にもう一度見られる予定なので,そのときを楽しみに待ちたいと思います。

2010年6月26日土曜日

果実と胚珠

今年の三重県の入試で,サクラの果実(さくらんぼ)の断面の写真が出ていました。

しかしその写真が白黒でわかりにくいので,カラー写真を撮ってみました。

といっても,スーパーで売っていたアメリカンチェリーです。



個人的には,さくらんぼを食べるのなら,アメリカンチェリーが好きですね。

教材で使用できる写真はフォトエージェンシーから借りることも多いと思いますが,身近にあるものはこのように自分で楽しんで撮ってみるのもよいかと思います。

2010年6月24日木曜日

Twitter

Twitterに登録しました。

@kashiramojiF です。

改訂期ということもあり毎日がかなり忙しいので,Twitterには手を出さないようにと思っていたのですが,とりあえず登録だけしました。

つぶやくかどうかわかりませんが…。

優先順位は,こちらのブログが上です。

2010年6月22日火曜日

恒温動物と変温動物

まわりの温度の変化にともなって,体温が変化する動物を変温動物といいます。

対して,まわりの温度が変化しても,体温が変化せず,体温を一定に保つことができる動物を恒温動物といいます。

では,「まわりの温度が変化しても,体温を一定に保つことができる」動物を恒温動物というならば,「まわりの温度が変化すると,体温を一定に保つことができない」動物を変温動物といってよいのでしょうか。


「恒温動物は,体温を一定に保つことが“できる”」は,その通りのことなので,問題ないように感じます。

しかし,「変温動物は,体温を一定に保つことが“できない”」は,表現に違和感を若干覚えます。

エネルギー消費の面から考えると,まわりの温度の変化によって体温が変化するほうが,無駄なエネルギーを消費する必要もなく,効率的です。

(恒温動物は体温を一定に保つために,多くのエネルギーを消費します)

そう考えると,“できない”という恒温動物よりも劣っているというイメージをもってしまうような表現を使うことに,少々抵抗を感じます。

確かに,進化の過程から考えると,鳥類や哺乳類などの恒温動物のほうが,魚類や両生類,爬虫類などの変温動物よりも高等な動物だと思えます。

しかし,地球環境の変化や進化の過程の中で,たまたま体温を一定に保つ機能をもった動物のほうが繁栄しやすかっただけで,もともと体温を一定に保つ機能をもつ必要性のなかった動物自体が劣っているわけではないように感じます。

個人的な感覚だけの話かもしれませんが,文で示すとすれば,「変温動物は,自力で体温を一定に保つ機能をもっていない」くらいであれば,違和感が少ない気もします。

ただし,「自力で体温を一定に保つ機能をもっていない動物を変温動物という」というと,ちょっと違う気もします。

どちらも同じだといわれる方もいるかと思いますが,個人的にはまったく違う意味として受け取れます。

みなさんはいかがでしょうか。


さて,気になったのでネットでいろいろと調べて見ると,中学校の教科書で扱っているような知識だけでは,かなり危ういということを感じました。

中学では魚類・両生類・爬虫類は変温動物,鳥類・哺乳類は恒温動物と学習します。

しかし実際はもっと複雑なようです。

哺乳類や鳥類にも変温性のものはいるし,魚類・両生類・爬虫類にも恒温性とよべるものもいるようです。

また,Wikipedeiaによると,

『恒温が「恒に体温を一定に保つ」ことと考えるなら、そのような動物は発見されていない。「積極的な体熱産生と放散を伴って能動的にある範囲に体温を保つ」こととするならば、動物では様々な分類群に分布する(珍しくもない)生理特性である。例えばウミガメ,ネズミザメ類やマグロ類にはほぼ一定の体温を保ち、10℃近い冷水の中でも活発に活動するものがある。例としてはクロマグロで35℃,アカウミガメで23℃付近とされている。特にネズミザメ類はほ乳類や鳥類と同様、属するほぼ全種が恒温性を持つ。』

とのことです。

ウミガメやマグロなどは,問題制作等で使用しやすい動物ですので,気をつける必要がありそうです。


教科書で扱われている内容というのは,事実としては古い場合もありますし,研究によって新たな発見がされたことで事実が変わっていることもあります。

普段から意識して,気になったことはすぐに調べる習慣の必要性を改めて感じました。

2010年6月20日日曜日

電子出版に関するイベント

6月19日(土)に,神田ベルサールで行われた電子出版に関するイベント,DTP Booster 014 に参加してきました。

DTP Booster 014(Tokyo/100619)

講師陣は以下の方々という事前情報のなか,これは必ず行かなければ,ということで行ってきました。

森 裕司(InDesignの勉強部屋)
境 祐司(デザインの未来)
田代 真人『電子出版元年』著者
小木昌樹(毎日コミュニケーションズ『+DESIGNING』編集長)
黒須信宏(クロスデザイン)毎日新聞社のデジタル雑誌「photo-j」開発
Joel Ingulsrud(WoodWing)
岩本 崇(アドビ システムズ):Digital Publishing Platform
プロフィールド(「ProBridgeDesigner-i」)

12時半からスタートし,終わったのは18時40分頃という長丁場でしたが,かなり充実した内容で,大満足でした。

いままでもWEB上での教材やCD-ROM・DVD教材など,すでに電子教材は多々作成されてきましたが,これからはもっと真剣に電子書籍教材を考える時代が来たのだと感じました。



さて,電子書籍・電子出版をこれから考えていかなければならない中で,教材編集者として,何を知っておくべきかということですが,まずは,何ができるか,何をしておくかということを考えるべきかと思いました。


教材編集者の中には,デジタルに弱い人が比較的多いということをときどき感じます。

しかし,そういう人たちでも,これから電子書籍の企画を考えていくためには,「iPadで動作する電子書籍を制作するためには,最低限知っておきたいという知識がいろいろあるんだ」ということだけでも理解しておくことは重要だと考えられます。


黒須氏が言っていましたが,印刷物を制作するには印刷の知識が必要なのと同様,電子書籍をつくるのであれば電子書籍の知識が必要であるということは同意見です。

また,印刷物用データを利用して電子書籍にもっていくためには,それに適した状態での制作をしていかないと,時間と労力だけが必要以上にかかってくることも実感できます。

やはり,今後は中間データ(汎用データ)を考えることが重要だと思われますが,その一歩も二歩も手前の作業として,ファイル名やスタイル名などの管理くらいは,すべて欧文で管理すべきではないかと想像しました。

WEBで展開しているもののバックグラウンドのソースはすべて欧文英数の1バイト文字です。

現在の和文組版では,ファイル名もリンクファイル名もスタイル名も,和文の2バイト文字が多々使用されています。

これをWEBにもっていくことを基本とする電子書籍用フォーマットに書き出す際に和文が駄目だということは必然であり,これは簡単に改善できる話でしょう。

すぐに電子書籍をつくるというわけではなくとも,たとえば,いつかはInDesignで組んだデータをEPUB等に書き出していこうと思ったのなら,ファイル名・スタイル名などの名称管理をすべて欧文1バイトフォントにしておくということくらいは可能かと思います。

(結局はイチから制作しなおさなければならないのかもしれませんが…)

また,手作業で制作している部分のうち,段落スタイルや文字スタイルでの設定ができるところは,必ずスタイルを適用するということも簡単にできることでしょう。

(いまでもInDesignの校了データを見ると,努力と根性で制作したあとが見て取れるものがあり,そういうものはデータのコンバートには不向きだと思われます。)

しかし,それを行うオペレーターが,どうしてそのような必要性があるかという理解も必要不可欠ではないかと考えられます。

InDesignはただのDTPソフトではなく,スクリプト等でいろいろとできるソフトウエアであり,WEBや電子書籍へのデータコンバートも可能なソフトウエアであるということを,まずは皆が実感し,それを理解し,スキルアップしていくことが必要ではないかと思われます。

特に,教材制作に携わっている方で,このようなことまでしっかりと意識されているに方は,かなり偏りがあるように思われます。


それは,教材制作に携わっている方々にとってのInDesignとは,写研やQuarkXPressなどの代わりにInDesignを使用しているという場面が多いからだと思われます。

しかし,現在のCSファミリーは,DTPだけができるソフトウエアではありません。

それを踏まえて,先の展開を見越したInDesignの利用をしていき,将来の紙媒体のデータから電子書籍媒体へのコンバートや,電子書籍制作をスムーズに進められるようにしていくことができるのでないかと考えられます。

編集者がどこまで知っておくべきかというのは何ともいえませんが,知らないより知っておいたほうがよいということは間違いないと思います。

編集者だからといって書籍制作の仕組みを知らなくてもよいという時代は,もうすぐ終わるのかもしれません。

2010年6月18日金曜日

天気図

天気の問題を作成するとき,天気図を利用することが多々あると思います。

過去の入試問題などで取り上げられた天気図を利用される方も多いかと思われますが,いまはインターネットの時代です。

過去の天気図が,豊富にインターネット上にありますので,できればそのような天気図から,問題作成の上で最もよいと思う日の天気図を取り上げて作問したいものです。

インターネット上にある気象情報といえば,やはり気象庁のサイトでしょう。

気象庁のサイトには,平成14年以降の毎日の午前9時の天気図とともに,どのような天気であったかということが,簡単に記されております。

毎日の同時刻の天気図が掲載されているので,連続した3日間の天気などを取り上げることも可能です。


気象庁 日々の天気図
http://www.data.jma.go.jp/fcd/yoho/hibiten/index.html


このほかにも,日本気象協会のtenki.jpでは,2008年以降のカラーの天気図を見ることができます。

さらにtenki.jpでは,3時間ごとの天気の変化を見ることができます。

なんと便利なサイトでしょう。


日本気象協会 tenki.jp
http://tenki.jp/past/


このような便利なサイトを利用して,どこかで見かけたことがある天気図ではなく,なるべく新しく,季節の特徴がよりわかりやすい天気図を利用して,完全なオリジナル問題を作りたいものです。

2010年6月14日月曜日

はやぶさ

小惑星探査機「はやぶさ」が,地球に帰ってきました。

2005年のイトカワにはやぶさが到達した頃,ちょうど仕事ではやぶさのことを調べており,毎日JAXAのサイトを見ていました。

はやぶさがイトカワに着陸することができ,そして岩石を採取できるかどうか。

当時,一喜一憂しながらサイトを見ていたことを思い出します。


さて,そのはやぶさが,本日地球に帰ってくるということで,相模原市博物館で「全天周映画 HAYABUSA BACK TO THE EARTH」が上映されました。

http://www.remus.dti.ne.jp/~sagami/zentenhayabusa.htm

ちなみに,この相模原市博物館は,JAXAの相模原キャンパスの目と鼻の先です。

この相模原市博物館,およびJAXA相模原キャンパスは自宅から比較的近いので,その映像を見に行ってきました。


プラネタリウムでの放映ということもあり,かなり臨場感のある映像でした。


また,その日の夜にはやぶさが帰ってくるということもあってか,フジテレビとTBSのクルーも撮影に来ており,明日のめざましテレビとNスタで取り上げるとのこと。

しかし,できれば翌日の放送とせずに,地球到着時刻に特別番組等を組んで,リアルタイムで実況放送して欲しかったですね。

世界初の偉業であるはずなのに,テレビメディアの特別番組といえばW杯ばかり。

結局,日本のテレビメディアはどこもリアルタイムでの実況放送がありませんでした。

さびしいものです。

そのため,インターネットでのJAXAの実況放送等にアクセスが集中し,アクセスできなかった人が多々いた模様。

そういう私も,結局一度もリアルタイムではアクセスできず,リアルタイムでの臨場感は味わえませんでした。

そこで,唯一アクセスできたツイッターや,新聞社のWEBサイト,およびYahoo等で状況を把握することしかできませんでした。

http://twitter.com/Hayabusa_JAXA


しかし,うれしかったことに,和歌山大学の方が現地で映像を撮影され,それがインターネット上にアップされており,そこで録画映像を見ることができました。

http://www.ustream.tv/recorded/7634995

感動しました。

和歌山大学の皆様,ありがとうございました。


さて,このブログを書き終えた現段階では,カプセルを目視で発見できたとツイートされています。

はやぶさは,どのようなサンプルを持ち帰ることができたのでしょうか。

楽しみです。

2010年6月12日土曜日

図版サイズ

理科教材では,図版のサイズを正確に出して,イラストレーターさんや組版さんに図版制作をお願いすることが多いと思います。

その際の図版のサイズ出しを,皆さんはどうしていますでしょうか。

やはり基本は,文字数と行数,および級数と歯送りから計算して出すことだと思います。

その際に,少しでも楽にサイズを出すために,文字数は自分で数えるとして,計算についてはExcelにまかせてしまいましょう。

というわけで,次のようなものを作ってみました。



D5セルとE5セルに入れる数値を変えれば,再計算されます。

ちなみに各セルには,次のような数式を入れています。



数式の前後に「"」が入っていますが,数式を文字として画面表示させるために付けているだけですので,実際は必要ありません。

これで,少しは図版のサイズ出しが楽になるでしょうか。

IllustratorCS5:線の強化

図版を作成する際に,物体の移動前と移動後の図で,移動前を破線で表現し,移動後を実線で表現することがあると思います。

次のような感じです。



この移動前の破線で示した図で,角(コーナー)に線分がない(線と線の間の部分が来てしまっている)ことに,少々歯がゆさを覚えたことはないでしょうか。

次の図の,赤丸部分のような感じです。



これが,IllustratorCS5では,角(コーナー)に線分が来るような設定をすることができるようです。

次の図の,赤丸部分のような感じです。



理科の図では,座標位置というのを正確に示す必要があることも多くあります。

そのため,角(コーナー)に線分がないことで,ちょっと違和感のある図になってしまうこともありました。

IllustratorCS5でこの違和感を解決できるようになれば,ほんのちょっとではありますが,図の質が上がるようになるでしょう。

とはいっても,書籍となると印刷まで考えなければなりませんので,その際にいろいろとバージョン指定の問題などを受けます。

そのため,すぐにCS5が使えるかどうかは何とも言えませんが,いずれにしてもうれしいことです。

ちなみに,この情報のソースは,以下のサイトです。

DTP Transit
http://www.dtp-transit.jp/adobe/illustrator/post_1026.html

コメツキムシ

本日は,仕事のきりが早くついたので,普段より早めに帰宅しました。

といっても,最寄り駅に着いたときには20時半を回っていましたので,外は真っ暗です。

自宅に到着すると,外灯に引き寄せられて飛んできたと思われるコメツキムシがいました。

コメツキムシと戯れるのが大好きな私は,部屋の中に持ち込み,飛び跳ねる様子をカメラに収められないかと,1時間以上奮闘してしまいました。

戯れたコメツキムシは,この子です。



しかし,撮れたのは,この程度の写真でした。






シャッタースピードを調整できないため,これが限界です。

かなりの枚数,おそらく100枚以上は撮ったと思います。

何とか1枚でも良いものが撮れれば…と思ったのですが,結局無理でした。

もっとよいカメラでないと駄目ですね。

それにしても,コメツキムシはどれだけ見ていても飽きません。

2010年6月8日火曜日

元素図鑑:The Elements

iPadの登場で,電子書籍の話題を多く耳にするようになりました。

電子書籍については,もう何年も前からいろいろと話題にはなっていますが,やはり時代はAppleなのでしょうか。

iPadの登場で,電子教科書やら何やらと,いまさらのように騒ぎ出している感じを受けます。

さて,そのiPadのアプリとして,「元素図鑑:The Elements」というものが登場しました。

http://itunes.apple.com/jp/app/id372994518?mt=8


その名の通り,元素の図鑑で,元素のサンプルを3D表示でき,それをグルグルと回転させることもできるようです。

元素を覚えるのが苦手な人も多いと思いますが,このアプリのようなもので視覚的な情報を得られるようになれば,覚えやすく,また理科嫌いが少しでも軽減されるようになるかもしれません。


紹介されていているサイトも,あわせてご紹介いたします。

NAVICON
http://www.kyozaishinbun.com/article/news/01/02/ipad_2.html
教材新聞Web
http://navicon.jp/news/8133/

理科は視覚的に学習したほうがわかりやすいものが多くあります。

いまでも視覚的な教材は多々ありますが,今後はさらに増えていくと思われます。

2010年6月7日月曜日

等加速度運動

中学3年の理科で,等加速度運動について学習します。

しかし,加速度という言葉は使用しないので「だんだん速くなる運動」という言い方をします。

この「だんだん速くなる運動」を学習するとき,斜面上を転がした台車を記録タイマーを用いて記録したテープを,0.1秒ごとに記録された打点を5打点ずつ(または6打点ずつ)切って並べた図をもとに,考察を行います。

この0.1秒ごとに記録され,5打点ずつ(または6打点ずつ)切って並べた記録テープの図をかき起こすのに,苦労している方も多いかと思います。

そんなとき,エクセルで作図してしまって,その図をイラストレーターさんに渡して,正確にトレースしていただけば,初校で間違った図があがってくることは,だいぶ減るかと思います。

では,作図方法です。

中学校で学習する等加速度運動は,初速度が0ですので,加速度を a ,時間を t とすると,移動距離 x は,次の式で表されます。

  x=1/2at2

この式をもとに,加速度 a をとりあえず「2」とおき,時間を0.1秒刻みとし,エクセルに展開していきます。



Aの列には,0.1秒刻みで時間を記しています。

Bの列には,加速度を2とおいたので,たとえばB2セルには,「=1/2*2*A2*A2」というような式を入れています。

Cの列には,差を入れています。たとえばC3セルには,「=B3-B2」というような式を入れています。

これで,Cの列には,0.1秒ごとに移動する距離が入ります。

これを5打点ごとに切り取ると,次のようになります。



これを,グラフウィザードでグラフ化すると,次のようになります。



これをPDFなどに書き出すなどしてイラストレーターさんに渡せば,かなり正確にトレースできるのではないでしょうか。

手描きの図版原稿に数値を記入するなどして作図指示を出すだけでなく,このような方法を使うと,より正確に作図していただけるかもしれません。

2010年6月6日日曜日

部分月食

6月26日の宵の頃に,部分月食が見られるようです。

詳細は,以下のAstroArtsのサイトをご覧ください。
http://www.astroarts.co.jp/alacarte/2010/201006/0626a/index-j.shtml

月の出前後の19時16分に欠け始め,20時38分にもっとも大きく欠け,22時00分に終了するようです。

月食終了時でも月の高度は20度ほどしかないということと,私の自宅の南東方向にはいろいろと建造物があるため,おそらく私の自宅からは観測でないでしょう。

しかし,運良く土曜日で休日なので,特に予定等がなければ,どこかで観測してみたいものです。

反応熱

中学校の理科では,化学変化にともなう熱の出入りとして,燃焼熱,生成熱,中和熱が扱われています。

もちろん,中学では物質量や熱化学方程式等は扱われないので,化学変化にともなって熱が発生したり,熱を吸収したりする程度の話となります。

この化学変化にともなう熱の出入りが,新学習指導要領では2年生に学習することになります。

しかし,中和を3年生で学習することになることから,化学変化と熱の学習では,中和熱についての扱いはなくなるのかもしれません。


ところで,熱の出入りは化学変化だけで起こるわけではなく,状態変化や溶解などの物理変化でも起こり得ます。

冷却パックを例として,溶解熱を「発展」として取り上げられている教科書もあります。


中学では「化学変化にともなう熱の出入り」が学習内容となっているので,このような溶解熱等の物理変化にともなう熱の出入りは発展扱いとなります。

しかしどうせなら,状態変化にともなう熱の出入りも含めて,指導要領内としてしまってもよかったのではと,個人的には感じます。

それは,2年のからだのつくりとはたらきで,汗を扱いつつ,汗が体表から蒸発することで体温が下がるということから,気化熱を定性的に扱ってもよいのではという考えからです。

汗こそ,こどもたちにとって身近な内容であり,それを科学的に考察することこそが,理解を深めることにつながると考えられます。

そうはいっても,学校によっては,化学分野と生物分野のどちらを先に学習するかわからないので,関連性を出せないのかもしれませんが…。

いずれにしても,新学習指導要領では物理変化にともなう熱の出入りは学習指導要領外となるので,注意が必要です。

2010年6月4日金曜日

日本の野草

山と渓谷社の「日本の野草」という図鑑を購入しました。
http://special.yamakei.co.jp/yasou/

発売から25年以上たち,累計で50万部も売れているベストセラーです。

その図鑑が,昨年,増補改訂されたとのこと。

この手のフルカラー図鑑で,730ページ以上もある書籍が,50万部ものベストセラーとなっていることに驚きつつも,内容を見ると,売れ続けていることに納得します。

図鑑は,1回購入すると,何年も使い続けられるものです。

50万部も出ているということは,50万人もの人が持ち続け,使い続けている可能性があるということです。

図鑑とは異なり教材の多くは,だいたい1人の生徒が1冊の教材を使用する期間は,1年間~3年間くらいでしょう。

中には長年使い続けてくれる人もいるでしょうし,先生などは何年も愛用してくださっていたり,採用し続けてくださっているかもしれません。

しかし,子どもたちの心にとまるような教材を提供することができ,その子どもたちが大人になってもそれを手放さずに愛用し続けていただけるようなことができれば,それは教材制作に携わった人たちにとって,最もうれしいことではないでしょうか。

そのような教材を提供できるよう,日々研鑽していきたいものです。

さて,最後に,購入した「日本の野草」の表紙にも掲載されていた私の好きな植物のひとつである,「サギソウ」の写真をアップしておきます。

湿地に生える多年草です。



5年前に撮影したものですが,久しぶりに湿地を歩きたくなりました。

2010年6月1日火曜日

新ゴの数字

現在,新規で作成する制作物については,InDesignとOTFの組み合わせで制作をしています。

しかし,何年も前から改訂し続けているものの中には,QuarkXPressとOCFの組み合わせで制作しているものがあります。

そんな制作物で新ゴが用いられているのですが,OTFではほとんど意識することのなくなった,数字のデザインバランスの悪さを,その制作物の改訂のときだけ,意識するようになります。

OCFやCIDの新ゴでは,2バイトフォントが半角のようなデザインで,1バイトフォントが全角のようなデザインです。

OTFになり,2バイトフォントが1バイトフォントのデザインに近づいたので,とりあえずいまは,それで納得して使用しています。

しかし,OCFやCIDの2バイトフォントと1バイトフォントのデザインの不統一感については,やはり気持ち悪さがぬぐいきれません。

そこで,1桁数字の場合の2バイトフォントを1バイトフォントに置き換えるのですが,1バイトフォントはプロポーショナルデザインなので,字送りがずれていきます。

本文中で1桁数字を扱う場合,できれば上下の行と字送りが揃った形のほうが見栄えがよいと,どうしても写研を経験してきた人間は,思ってしまいます。

それを読む人にとってはほとんど気にすることはないと思いますが,ずれているのは気持ち悪くてたまりません。

だからといって,2桁以上の数字を2バイトフォントに置き換えるのもどうかと思いますし,置き換えた数字の文字間を手作業で詰めるのも,仕事としてどうかと思います。

やはり,OCFやCIDで制作しなければならない場合は,新ゴの数字はすべて1バイトフォントにするのが,妥協点としてはベターでしょうか。

そろそろOCF・CIDの呪縛から逃れたいものです。