2009年11月30日月曜日

形と読みが似ている漢字

理科教材にときどき出てくる材料に,発泡スチロールや発泡ポリスチレンという用語があります。

この「発泡」を「発砲」とされている誤字をよく見かけ,つい今日も,ある新聞を読んでいたところ,その記事の中の「発泡ポリスチレン」が,すべて「発砲ポリスチレン」になっていました。

漢字の形が似ていて読みが同じ,または読みが似ているという文字は,校正漏れをしやすい典型です。

しかし,中学理科にしぼれば,そのような形と読みが似ている漢字というのは,それほど多くありません。

ですので,まずはそのような校正漏れしやすい文字というのをリストアップしておくとよいかと思います。

そういう私も,現段階では用意できておりませんので,今後用意していきたいと思っております。

さて,そんな漢字の中ですぐに思いつくものといえば,先に述べた「発泡と発砲」が私の中では筆頭ですが,次点として「物質と物資」というのがあります。

これは変換ミスではなく,入力ミスの可能性が高いですね。

特に組版さんや入力さんは,内容を理解せずに原稿通りに入力するので,手書き文字の「質」が「資」に見えてしまう可能性もあります。

また,そのように間違えて上がってきたものを私たちが原稿と照合する際に,頭の中で「物質」だと思いこんで照合してしまうと,「資」が「質」に見えてしまう確率も高くなりますので,意識して注意する必要があります。

このような埋もれてしまいがちなものは,何度校正しても見逃してしまいますので,リストアップは必須でしょう。

さて,このほかにも,今ブログを書いていて出てきた「確率」も「確立」と間違っているのを校正段階で見かけますし,「並行」と「平行」のミスもときどき見かけますので,あわせてご紹介いたします。

2009年11月25日水曜日

写研データのコンバート

新年度商品の製作は一段落し,現在は企画立案・企画会議などの日々が続いております。

なかなか企画も煮詰まらず,何度も何度も検討をくり返しては練り直し,直した企画を会議で叩いて,さらに練り直す。

時間はあっという間に過ぎて行きます。


さて,そんな新企画とは関係なく,教科書改訂になれば,現在あるラインナップの商品をどうしていくかということも合わせて検討していかなければなりません。

単純に改訂するだけではなく,よりよくするためにはどうするか。そういう検討もなかなか大変です。


さて,内容が一番大事ではありますが,制作作業にも一つの問題点があります。

それが,写研で制作したものを,どうしていくかということです。


現在の商品を写研で組んでいただいた制作会社の中には,写研をすでに持っていないというところも多々あります。

そのため,それらの制作会社で制作した商品の改訂については,他社で写研で改訂していくか,他のソフトに移し変えるしかありません。

しかし,現在社内では,少なくとも新規商品については,InDesignにしていくという方針があります。

そのため,写研で制作した商品においても,改訂する際には,InDesignを用います。


そんなときどうするか。一番単純なのは,テキストデータだけ利用して,InDesignで組みなおすということです。

しかし,写研といえども,すでに校了してあるデータがあるのに,一から組みなおすのは大変です。

では,どうするか。

写研データからInDesignにコンバートできないでしょうか。


そんなことを考えている会社がありました。


ここでは特に会社名やURLは示しませんが,「写研データをコンバート」というフレーズで検索をしてみてください。

すぐにヒットすると思います。

まだ実際にお願いはしていませんが,改訂に先立ち試してみようかと思っております。

2009年11月16日月曜日

助詞と動詞が同じ文字

本日,校正漏れが見つかりました。

本刷り前だったので被害はありませんが,少々ショックですね。

組版オペレーターの修正ミスと私のチェック漏れが原因でした。

初校で赤入れして,再校でその赤入れが正しく修正されず,再校で再度赤入れして三校が出たときに,そこでさらに正しく修正されておらず,その修正ミスに気づきませんでした。

該当箇所は図版だったので,入稿時のテキストデータを完璧にということは難しい部分ではありました。

しかしながら,とりあえずは赤入れ通りに修正してほしいなぁ…と思いますね。

私もキーボードでテキスト入力しているときに打ち間違い等はやってしまいます。
このブログでも,気をつけてはいるものの,ときどきミスがあります。

なかなか人のやることなので,いつも完璧にとはいきませんが,同じところを2度とも修正ミスされてしまうと,なかなか悲しいものを感じます。

三校で外部校正出しをすればよいかもしれませんが,普段は三校まで外部には出しません。

初校・再校で2人ずつ,編集を依頼している人と私も含めれば,初校・再校で8回のチェックが入ります。

そこで気づいた2度のミスを,2度までも修正ミスされてしまった挙句,三校では私しかチェックしていなかたので,私が照合でチェック漏れをしてしまったがために,そのまま先の工程へ進めてしまいました。


何にせよ,自分の不注意ですので,少々悔しいですね。


該当箇所というのは,助詞「の」とある動詞の頭文字「の」がくり返されているところで,1個余分に「の」が入っていました。

その動詞が漢字であれば気づきやすいのでしょうが,漢字をひらがなに開いているために,見逃してしまったようです。


教材というのは漢字を開いたり閉じたりという制限が多くつきまといます。

特に中学生教材というのは,文字もそこそこ多いのに,漢字を開くものがたくさんあります。

「の」に限らず,「が」「は」などから始まる名詞や動詞などが助詞に続く場合も同じです。

気をつけてチェックはしているものの,いくつも「の」「は」「が」がくり返されていると,見ている間にだんだん目がおかしくなりそうなときがあります。

このようなケースでヒヤッとしたことは今回が初めてではなく,過去に何度もありますので,校正漏れの起こる可能性としては高いほうかと思います。

校正のチェック観点として,この点もしっかり押さえておいたほうがよいと改めて思いました。

2009年11月10日火曜日

ハイフン

教材に限らず,電話番号や郵便番号などで,ハイフンを使うことがあると思います。

特に出版物を作っていれば,奥付に郵便番号や住所,電話番号を載せることは多いでしょう。

そんなとき,ここで使用されるハイフンが気になりませんか。

特に,次のような1バイトのハイフンが使用されていると,数字の天地中央より下がっているため,大変格好悪く私は感じます。(以下,リュウミンRです)



だからといって,天地中央である2バイトのマイナスを使用するのも,全角なので,やや違和感があります。



じゃあ,1バイトのハイフンのまま,天地中央になるように,2Hほど上げてみましょう。



天地中央にしてみたものの,やはり短すぎでしょうか。
あまり格好よいとは言えないような気がします。



では,OpenTypeFontであれば異体字というものがあるので,その異体字を試してみましょう。

まずは1バイトのハイフンの異体字で,バランスのよさそうなものを選んでみました。



今度は2バイトのマイナスの異体字で,前後のアキが調節されたバランスのよさそうなものがないかと選んで見ました。



「1byteハイフン異体字2」はそれなりに好きですが,ほんの少し数字とくっつきすぎでしょうか。
「2byteマイナス異体字」は少し数字にくっつきすぎで,あまり好きではありません。

バランスのよいアキを入れるには,やはりカーニングですかね。

試しに,「2byteマイナス異体字」にカーニング125をかけて8分アキを入れてみたところ,なかなかよさそうな感じになりました。



しかし,どうせカーニングをかけるなら,異体字を使用しなくてもよいのかなと,単純に2バイトのマイナスで,前後にカーニング-125をかけて,アキをほどよく詰めてみました。



これが私としては,いちばん見栄えがよいように感じます。
(「1byteハイフン異体字2」もなかなか好きですが…)

たいしたことではないようにも見えますが,このような少しずつのこだわりの積み重ねが,紙面の見やすさをつくるのだと,私は思っております。

2009年11月5日木曜日

l と I

lとI。これは,1バイトで入力したアルファベットです。

前が小文字のエル,後ろが大文字のアイです。

WEB上でも見分けがつきにくいですが,書籍上でもフォントによっては違いが分からない場合が多々あります。

内容を読めばどちらかというのはほとんど分かるのですが,学参の場合は,多少は気を使ったほうがよいかと思います。

例えば,元素記号をゴシック系で表現するときがあります。

私は中ゴBBBを好んで使うので,試しに小文字のエルと大文字のアイを表すと,次のようになります。



違いがほとんどわかりませんね。


元素記号は中ゴBBBでやるんだと決めたんだから,これでいいじゃないかと思う方もいるかもしれません。

また,小文字のエルだけで表される元素記号もありませんから,1文字でエルだかアイだか分からないのが出てきたら,アイに決まっているとおっしゃる方もいるかもしれません。

しかし,違いが分かりにくいという事実は変わりません。

じゃあ,変えましょう。

別に中ゴBBBじゃなくてもいいじゃないですか。

大文字のアイだけリュウミンMにしてしまいましょう。



これならパッと見て大文字のアイだと分かりますし,ヨウ素だって一目で分かるじゃないですか。

では,リュウミンMの大文字アイと中ゴBBBの小文字エルの入ったイオン反応式を試しに作ってみましょう。



すごく見やすくなったように思えませんか。

なお,数字はリュウミンM,+と-はじゅん101,矢印は中ゴBBBを加工した画像といった感じで,個人的なこだわりも入っています。

美しい化学反応式の表現については,また別の機会で取り上げようと思いますが,化学反応式がきれいに紙面上で表されていると,紙面がびしっとしまった感じがします。

というわけで,まずは大文字アイと小文字エルの違いを出すことから始めてみてはいかがでしょうか。

2009年11月2日月曜日

燃料電池電気自動車

10月30日(土)に,幕張メッセで行われている,東京モーターショー2009に行ってきました。

2007年にも行ったため,そのときと比較する形での見物となりましたが,やはり不況の影響はかなり出ていたようです。

まず,規模が前回に比べて,かなり小さくなっていました。

展示スペースも大幅に縮小された印象もありましたが,それ以上に輸入車のブースがほとんどないということに寂しさを感じました。

また,何とかホールの空きスペースを埋めようと,自動車メーカーやパーツメーカーなどのブースだけでは足りなかったためか,親子向けのイベント会場であったり,FMブースであったりと,本筋とは違うブースが目立ったのも,かえって寂しく感じました。


さて,今回のモーターショーは,ハイブリッドカーや電気自動車などによってエコを謳っているメーカーが多かったのですが,個人的にはいわゆるスポーツカーのほうが好きなので,前回の日産GT-Rがメインだったのにくらべて,少々盛り上がりに欠けました。

ところで,ホンダのFCXクラリティやトヨタのFCHVなどの燃料電池電気自動車も展示されていたようですが(この2台はあまりしっかり見ていませんでした…),この「燃料電池電気自動車」の表現が,数年前までは「燃料電池自動車」といわれることが多かったように思います。

しかし現在は,「電池」ということばを入れて「燃料電池電気自動車」,略して「FCEV」です。

理由はさだかではないですが,何となくトヨタとホンダ以外が「ハイブリッドカー」ではなく「電気自動車」の開発に重点を置いているため,「燃料電池自動車」も実質は「電気自動車」の1つであるため,「電気」ということばを入れたのかもしれません。

いずれにしましても,調べてはいませんが,教科書等で「燃料電池電気自動車」となっている可能性が高いので,それにあわせて「燃料電池電気自動車」で統一するようにしたほうがよいかと思います。