2013年9月12日木曜日

プルーフチェック

今日はプルーフチェックについて書いてみようと思います。

今回のプルーフとは,DDCPによって出力された出力紙を指して話します。
(人や会社によっては,DTPの初校出力紙や再校出力紙のことを初校プルーフや再校プルーフというところもありますからね。)

さて,過去から現在への流れで展開していこうか,それとも現在から過去へと展開していこうか迷いますが,前者でいこうと思います。

とはいっても,私の場合は版下時代までしか遡れませんが…。


アナログの版下時代は,その名の通り,1ページ1ページごとのアナログの版下ですので,それを職人さんが面付けして,フィルムに焼き付け,そして感光紙に焼き付けた青焼きが製版さんから渡されます。

当時の版下は,文字はイメージセッタから印画紙に書き出されたものでしたが,図版は手貼りなので,図版と印画紙の間で影ができることもありました。なので,青焼きではそういう図版とそれ以外の部分との境目あたりも,慎重にチェックしました。

また,平成14年度の指導要領の改訂では,抵抗の電気用図記号が変わったりしたので,版下流用で修正したものなどは,両面テープで抵抗の電気用図記号を上から貼り直したりもしました。

もちろん,用語が変わるなどした場合は,テキストだけ印画紙に打ち出して,同じく両面テープで貼りました。

それ以外にもいっぱい細かい修正を加えたりしましたので,切り貼り修正だらけのアナログ版下をフィルムに焼き付けると,ごくたまに切り貼りした部分がめくれていたり,文字落ちしていたりと,細かいトラブルが起こりました。なので,そのようなミスが起こっていないかどうか,青焼きチェックはかなり慎重にやっていました。

また,アナログで面付けしてるので,面付けが間違っていないかどうかも,金尺で裁ち切り線を引いたり,手でちゃんと折って折状にして確認したりと,青焼きのチェックではいろいろと見ることが多かった印象です。


これが,DTPデータから直接イメージセッタでフィルムが出力できるようになると,だいぶ楽になりました。

もちろん,先の投稿で書いたように,フォントやプラグインによるトラブルは多々ありましたが,面付け間違いは少なかった印象です。
とはいっても,中綴じで…といったのにノドにドブがあったり,地袋で…といったのに天袋になっていたりと,全ページ出力し直しのトラブルはときどきありました。

それもこれも,今はプロダクションやDTP会社が作成したデータを印刷する会社がRIP処理することが多いようですが,当時はデータを制作したプロダクションやDTP会社がフィルムまで書き出してから,印刷会社にフィルムを渡すということがよくありました。
そのため,印刷会社によって仕様が異なるのに,納品先とは違う印刷会社の仕様に合わせて出力してしまったりといったトラブルがときどきありました。

もちろん,面付けや綴じなどが間違っていたら全ページ出力し直しですが,小さなミスを青焼き段階で見つけた場合は,ストリップ修正ができていたので,職人さんがその場所だけうまく修正してくれたり,フィルムを削れば対応できるようなミスであれば,自分でカッターで削り落とすなど,アナログ的な修正が可能でした。

しかし,ストリップ修正ができなくなると,1ページ単位や,折り単位でのフィルム再出力が必要になりました。こうなると,再度一からチェックのし直しなので,これまた大変でした。

そういえば,一般にフィルムには,書籍名や何折の表か裏かなどを記すと思いますが,それを入れ忘れて,全フィルムにマジックで手書きしたということもありました…。


しばらく上記のようなトラブルが続いたのはQuarkXPress3.3Jや4.1Jの時代ですが,InDesign2.0が出た頃から,InDesign2.0でのネイティブデータ入稿が始まりました。
その頃は,それこそフォントの有無でトラブルが起こりました。当時はまだ,InDeignのネイティブデータ入稿も安定していなかったためか,フォントが置き換わったり,丸付き数字が反転したりと,原因不明のトラブルが起こっていました。まだまだOTFも出始めた頃で,CIDとOTFが混在していたりと,いろいろとDTP制作会社と印刷会社との間で環境が統一されておらず,大変でした。

それこそ,印刷する会社でDTPも行っている場合はそんなトラブルも少なかったのですが,DTPを行う会社と印刷をする会社が別の場合は,事前にDTP環境のすり合わせが何かと必要不可欠でした。

しかし,いくら環境をすりあわせておいても,何故かネイティブデータ入稿ではトラブルが起こってしまいました。未だに原因はよく知りませんが,InDesingCS2以降あたりからは,ネイティブデータ入稿でもだいぶ安定してきたような印象です。(あくまで私がやってきた仕事の範囲内の話ですが…)


さて,現在はというと,私の現場では,別の投稿でも記した通り,PDF入稿がほとんどです。
フォントがエンベットされたPDF/X-4をRIP処理しますが,InDesignからPDF/X-4への出力で問題が起こっていなければ,99%ほどの確率でRIP処理でのトラブルは起こっていません。
(まれに,PDF書き出しの段階で何かしら原因不明のトラブルが起こることがあったり,1色のはずなのにどこかに4色データが隠れていたり,写真などがRGBのままだったり,印刷物の一部をスキャンして用いた部分でモアレが起こったりといったトラブルはあります。)

というわけで,ラスターデータにちゃんとラスタライズされているかというのは,かなりざっくりとチェックするだけで,たいがい問題ありません。
面付けもコンピュータで行われているので,ミスが起こったこともありません。
そのため,プルーフチェックは,かなり楽になりました。


このように,これまでどのようなトラブルが起こってきたかを知っておくと,現在のプルーフチェックではどのような観点でチェックしたらよいかというのが,はっきりと見えてきます。
ときどき,版下時代と同じようなチェックを未だにしている人もいるようですが,時代に合わせたチェックの仕方を知っておくと,作業量はだいぶ減ると思います。


あっ,そうえいば,Illustratorで透明機能が付いたIllustrator9のときは,透明機能によるトラブルもよく耳にしました。そういうことも知っておくと,何かの役に立つかもしれませんね。


まとまりのない話になりましたが,PDFでの入稿以降しか知らない若い編集者の勉強にでもなれば幸いです。

2013年9月10日火曜日

割り付けとレイアウト

業界用語の違いについて,今回も書いておこうと思う。

今回は,「割り付け」と「レイアウト」である。

私がこの業界に入ったきっかけは,印刷会社でのオペレーターアルバイトとしてである。

その当時アルバイトをしていた印刷会社では,1ページにどのようの文字を配置するかということを「割り付け」と呼び,その設定を「割り付け設定」などと呼んだ。

大学卒業後にプロダクションに入ると,ちょうど版下や写研,DTPなどが入り混じる時代であり,「割り付け」と同意で「レイアウト」という言葉がよく耳に入るようになってきた。

いまでも「均等割付」などはよく聞くし,InDesign上にも「割付」という用語は用いられていた記憶があるので,完全に消えた用語ではないが,若い編集者からはあまり聞かなくなった用語であるのは確かな気がする。

まあ,雑誌などのように,割り付けなど関係なく,見栄え良く情報を紙面に配置していくようなものが増えてくると,そもそも割り付けではなく,それはレイアウトであるので,今となってはレイアウトのほうがしっくりくる用語かもしれない。

特に若いデザイナーさんなどは,割り付けなどという感覚は持ちあわせていない方も多くいるようで,古い頭の私などがデザイン案を見たりすると,テキストが綺麗に割り付けられておらず,すごく気持ち悪い感覚を覚えたりすることもある。

いずれにしても,いまとなっては「レイアウト」のほうが主流なので,主流に流されるしかないのが現状である。

台割とプロット

印刷物を制作する上では,当たり前であるが「折り」を考える必要がある。

このことは,一般書籍とか学習教材とかのジャンルによって異なることはなく,版を用いて印刷するであれば,どんな印刷物でも同じだと思う。

さて,文芸書にしろ教材にしろ雑誌にしろ,折りを意識しなければならないのであれば,台割を検討しなければならない。

見開き構成を意識したり,折りや綴じ方によって刷り色を検討したりするのは,この台割での作業になる。

つまり,1冊の本の設計図とも言えるものが台割である。

先の投稿のオフ入の話題になるが,印刷会社によっては,カンプとともに台割も合わせて用意して欲しいというところも多々ある。

さて,15年の経験の中で,いまの会社は5年目であるが,入社して驚いたのが,台割という用語を使用していないことである。

それまでの11年でお付き合いしていた会社のほとんどが台割という表現を用いていたものを,今の会社ではプロットと呼んでる。

プロットというと,私の中では台割の前の工程である。
ざっくりと1冊の本の構成を考えて,何章立てにしようかとか,単元数はいくつにするとか,コラムを入れようかとか,内容をどうしようかとか,物語であればどんな話の展開にしようかとか,そんな1冊の本の概要を,台割に落としこむ前のたたき台となったり,物語(原稿)を書き始める前に構成をまとめたりしたものが,プロットのイメージである。

そして,そのプロットをもとに台割に落とし込んだのち,固定費や変動費なども含めて試算し,採算ライン等を検討した上で,最終の台割が完成する。

とはいっても,教材とはちがい,文芸書や単行本の類などは,プロットで概要を固めたのち,著者から上がった原稿の分量によって最終的な台割が確定することも多いかもしれない。

いずれにしても,いろいろな印刷物があることを考えると,プロットと台割は使い分けたほうがよさそうな気がするが,いまの私の仕事上では,台割のことをすべてプロットと呼んでいる。ややこしい上に,協力いただいている会社やフリーの方には,皆さんが使い慣れない用語で話を進めなければならないので,ある意味申し訳ない…。まあ,私一人で打ち合わせをする場合は,台割と呼んでいるので問題ないかもしれないが…。


2013年9月8日日曜日

ネイティブデータ入稿時代

先の投稿で,現状はPDF入稿が多くを占めていることを書いたが,ネイティブデータ入稿時代のことも,少し書いておこうと思う。

私の場合は,12年ほど前からInDesignが出るまでの数年間は,QuarkXPress3.3Jないしは4.1Jの出力トラブルの洗礼を受けた人間である。

オフ入以降の話に絞ると,QuarkXPressのデータを印刷会社に入稿して,フィルム出力,および青焼きを出してもらうのだが,ここで何度もトラブルが起こったものだ。

まずはフォント。欧文フォントは同じ名前でも別物といったものが多々あるので,必ず入稿の際には,ネイティブデータと一緒に欧文フォントも印刷会社に入れる必要がある。しかし,オペレータさんがしょっちゅう入れ忘れる。以前同じフォントを渡したことがあるから大丈夫だと思って…というパターンがほとんどだったが,印刷会社からは不安だから,毎回入れて欲しいといわれる。(これは今でもそうだが…。)

次に多かったのが,サードパーティのプラグイン。最も被害を被ったのが下線革命というプラグインだったかな。
QuarkXPress上で下線を表現するのは面倒なのでプラグインを使用するのだが,オフ入時に印刷会社に渡し忘れたり,渡したのに印刷会社のほうで反映し忘れたりで,下線が入った部分以降すべての出力がおかしくなってしまったということが,何度かあった。
そのほか,記憶上では丸付き数字とか上付きや下付き文字だったかな。QuaekXPressのプラグインはあまり知らないが,初出の丸付き数字以降がすべておかしくなったことや,初出の下付き文字以降がすべて下付き文字サイズになってしまったりと,青焼きを見て愕然としたことは数度あった。
InDesignが出てこの不安から開放されるかと思いきや,初期のころは意外とトラブルがあった。記憶が正しいかどうか分からないが,丸付き数字でトラブルが出たことがある。その影響だと思うが,PDF入稿が常となった今でも,何となくプルーフチェックのときに丸付き数字に目が行ってしまう。

他にもいろいろとトラブルは起こっているはずだが,QuaekXPressから逃れられて既に6年以上も経つので,どんなトラブルが起こっていたかはほとんど忘れてしまった。

Illustratorで作ったリンクファイルのバージョンに伴うエラーもあったようななかったような…。記憶がだいぶ曖昧だ。

とりあえず,フォントがエンベットできるPDFで入稿できるようになったことで,フォントによるトラブルはだいぶなくなり,今は幸せ。
とはいっても,PDF入稿初期の頃は,PDFにフォントがエンベットできないというトラブルが時々あり,何度もPDFを出し直したこともあった。(今でも稀にそんな話を聞くが…)

いずれにしても,当時と比べれば,現状はトラブルがかなり少なくなったので,オフ入以降の作業は大幅に減ったが,どこかが楽になれば,楽だったはずのところが大変になるというのは世の常である。

機会があればそんな話題も書いてみようと思う。

PDF入稿

さて,昨日の話の続きとして,PDFでのオフ入稿の話題を書いてみようと思う。

私の感覚からすると,だいたい8〜9年くらい前から,データ校了後のオフ入のデータ形式として,印刷用PDFが少しずつ用いられるようになってきたような気がする。

それより前は,QuarkXPressやInDesignでDTPを行った場合は,ネイティブデータでの入稿が主流だった。

もちろん,今でもネイティブデータでの入稿はあるが,現状で私が仕事をしている中では,だいたい9割以上はPDF入稿になっている。

印刷用PDFとしてPDF/X-1aやPDF/X-4が広まり,印刷会社でもPDFによる入稿が安定してきたためであるが,この入稿時のPDFにおいても,印刷会社によって設定が異なるので,なかなか大変である。

印刷会社が「なんでも大丈夫ですよ。」といえば,たいがいどんなPDFを用意しても印刷会社のほうで何とかしてくれるが,融通のきかない(というか安定した設定でやることを重視する)印刷会社のほうが経験上多いので,入稿前にしっかりとPDFプリセットについてはやりとりをしておきたい。

また,DTPのオペレータさんの中にも,経験上でRIP処理エラーが多く起こったプリセットは,受け入れがたい場合も多いようである。
しかし,印刷会社にとっても,最もその印刷会社のDDCPで安定してRIP処理できるプリセットを検討した結果であるので,譲れないというのも最もである。

とはいっても,もしプロダクションの編集者やDTP会社のオペレータさんが,版元の編集者などから「PDFであれば何でもいいですよ」と言われた場合は,印刷会社から直接言われたわけではないので,念のためPDFプリセットを聞いておいたほうがよいと思う。

また,AdobeのAcrobatを使ってPDFを書き出すのか,それともInDesignから直接書き出すのかといったところでの問題もある。
過去にいろいろなトラブルを経験した人ほど,Acrobatの安定性を実感しているのでAcrobatでPDFを書き出したがるが,現状の私の仕事では,ほぼ100%がInDesignから直接書き出したものを印刷会社から要求されている。
いずれにしても印刷会社がRIP処理するので,プロダクションやオペレータの立場としては多少不安であっても,そこは印刷会社に従うしかない。

なお,細かいプリセットはあまりこだわらないが,トンボの有無とドブの幅については,やはり印刷会社の機械に合わないと,基本的に突き返されることが経験上多かった。

経験値としては,ドブは3mmのところと4mmのところがあり,トンボは必要なところと不要なところがあった。
これだけでも,4通りの組み合わせになるので,ちゃんと事前に言ってくれないと,最大3回やり直しの必要性が発生する。実に面倒だ。

そのほか,ときどき単ページPDFでの入稿を要求してくるところもある。最近はPCのスペックも上がり,PDFの書き出しが速くなったからよいものの,PCスペックが低いころは書き出しにも結構な時間がかかったので,連PDFを入稿したあとに単ページにしてと言われると,同じ以上の時間を費やすのかと,少々辟易したものだ。

いずれにしても,印刷会社と出版社・プロダクション・DTP会社の間で,しっかりとPDF書き出し設定のすり合わせは,事前にしておきたいものである。


2013年9月7日土曜日

データ校了〜オフ了における用語の違い

広く書籍の制作をしていると,いろいろと工程ごとに業界用語がある。

しかし,この業界用語は,どんな出版社や印刷会社,編集プロダクションなどでも同じかというと,意外に…というかかなり違う。

ときどき出版社の編集者に,「なんでこんなことも知らないんだ。業界標準だろ。」ということを自信満々に言う人もいるが,そんな人に限って,そこの出版社でしか通じない用語を使っていたりする。

校正記号一つとっても,とりあえず基準としてもよさそうなものにJIS規格の印刷校正記号というものがあるが,私も印刷出版業界に携わるようになり15年以上になるが,JIS規格ではない校正記号のほうが伝わるというものはときどきあった。

さて,そうはいっても最近は,原稿執筆からデータ校了あたりまでは,比較的用語の共通性も大きく,教材関係以外の編集者や印刷会社の方などと話をしていても,だいたい話は通じる場面が多い。

しかし,データ校了(といっても,データ校了がどこを指すのかが違うケースもあるのだが)以降においては,用語の統一性の無さはかなり大きい印象だ。

とりあえず,DTP上での校了(RIP処理前の校了)をデータ校了ということにして,話を進めたいと思う。

とはいっても,「印刷する会社がDTPを行っている場合」と印刷する会社以外の「DTP専門会社やプロダクションなどがDTPを行った場合」でも使用している言葉が異なるケースが多いので,これも結構厄介だ。
そのため,DTP専門会社やプロダクションから印刷会社にデータを入稿する場合は,その工程を「オフ入」といったり「データ入稿」といったりする。もちろん,それ以外の呼び方もあるのだろうが,印刷する会社がDTPを行っている場合は,単純に「入稿」といったり「RIP入稿」といったり,さらに様々だ。
(※印刷会社でも,DTPだけを行う場合もあるので,ここでは「印刷する会社」と記した)

いずれにしても,行う作業としては,InDesignなどのDTPネイティブデータ(生データといったりもする)や印刷用PDF(PDF/X-4など)などのベクターデータを,まずはRIP処理してラスターデータにラスタライズするとともに面付け作業を印刷会社が行う。これを「オフ入またはオフ入稿(「オフセット印刷のための入稿」からの短縮だと思う)」,「データ入稿」,単に「入稿」,そして「RIP入稿」などといったりするわけである。
(ベクターデータ,ラスターデータ,RIP,ラスタライズなどは,別途調べてください。)

いずれにしても,この段階では刷版はまだ出ておらず,刷版を出す前にちゃんとラスタライズされ,面付けがちゃんとできているかを確認しなければならない。
そこで,フィルム時代でいうところの「青焼き」のような出力紙でチェックしておきたい。このフィルムにおける「青焼き」にあたるものを,CTPでは何というかが,これまたかなり千差万別である。

例えば,青くないので,「白焼き」や「黒焼き」というところもあったし,インクジェットプリンタで出力するので「インクジェット」というところもあった。
しかし,レーザプリンタで出力するところもあり,そいうところでは「レーザプリント」というのかどうかは知らないが,そういうところもあるかもしれない。
さらに,印刷会社からみれば校正紙であるので,普通に「プルーフ」というところもある。
またさらには,そのプルーフを出力する装置をDDCPとよんでいる印刷会社などは,プルーフ自体を「DDCP」とよんでいたりする。
さらには,版下入稿〜フィルム時代の色校正とはだいぶ校正する観点は変わってしまい,ほとんど色校正ができないような状態なのに「色校正」というところもある。
とはいっても,しっかりとカラーマネージメントができている印刷会社がDTPからオフ了まで一貫して行っているのであれば「色校正」といってしまってもよいのかもしれないが,私の普段の仕事上では,色校正はほとんどできない。なぜなら,プルーフの色と実際の色はまったく違うから…。
しょうがないのでそんなときは,1折くらいのみ刷版を先に出してもらい,刷り出しをチェックして,プルーフとの比較でだいたいの刷り上がりを想像するしかない。
(私はこれを本機校正というが,もしここで色がおかしかったら,データ上の色を再調整しなければならないので,かなり大変なのである)

おっと,ここで「刷り出し」という用語を使ったが,「刷り取り」というところもあるし,ほかにもあるかもしれない。

さて,とりあえずDDCPから出る校正紙を「プルーフ」と呼ぶことにして,話を進める。

このプルーフのチェックをするときに最終ゲラと突き合わせをするのだが,そのゲラを何と呼ぶか。(「ゲラ」自体も,現在はゲラやゲラ刷りといってよいかどうかは正直疑問があるが,ゲラという言葉が今でも最も広く使われている印象なので,とりあえずゲラと呼んでおくことにする。)

「最終ゲラ」「(データ)校了ゲラ」「カンプ」「出力紙」「校了紙(責了紙)」…。
ほかにもあると思うが,ちょっと考えるだけでいくつもある。

私は「カンプ」とよぶので「カンプ」で話を続けるが,「プルーフ」と「カンプ」を突き合わせて,正しくRIP処理されてベクターデータがラスターデータにラスタライズされているかどうかと,面付けが正しくされているかを主にチェックする。

そして問題なければ「オフ了(オフセット校了からの短縮だと思う)」となるが,ここではじめてラスターデータとなったので「データ校了」という人もいれば,ここがすべてにおいての校了なので「校了」といったり,RIP処理の校了で「RIP校了」といったりするところもある。もちろん,ほかにもあるだろう。

そして,刷版が出力されて印刷され,製本前に「刷り出し」や「刷り取り」と言われるサンプルが届いて(印刷会社内でのチェックで終えることもあるが),印刷の品質のチェックをして,だいたい編集者の制作上の仕事は終わる。

以上,ざっくりと書いたので,正確にいえば間違っていると印刷会社の人には指摘されそうな部分もあると思うが,何となく業界標準がないということはまとめられたような気がする。


本当は,ここにCTP以前の話題も加えられたらなおよいのだが,おそらくひっちゃかめっちゃかになりそうな気がするので,今回はやめておいた。

いずれにしても,プロダクションなどの編集者で,版元によって用語が違いすぎて困っている人,または出版社の若手編集者などで,プロダクションとの意思疎通がうまくいかずこまっている人などの参考にでもなれば幸いである。

また,私の言葉不足で内容が理解できなかった人などで興味が出た方は,個々に調べてみていただければと思う。