昨今,というかだいぶ前からですが,出力紙を使用せずにPDFでDTP関連会社さんとやり取りをするような機会が増えています。
昨年の改訂作業の中では,8割程度が校正用PDFでのやり取りでした。
そうなると,編集部内のプリンタからPDFを紙に出力するのですが,その際に注意が必要でした。
制作している教材には教師用の別版があり,グラフなどへの作図の場合,その解答となる教師用版がオーバープリントになっている必要があります。
かつて,InDesignなどのDTPデータから出力紙をプリントアウトしてもってきてくださっていたときは,紙面上でオーバープリントになっているかどうかの確認ができました。
しかし,校正用PDFでのやり取りだと,オーバープリントの確認ができないという声がときどき聞こえます。
しかし,Adobe Readerでは環境設定を変更すれば,オーバープリントのシミュレートができますので,オーバープリントシミュレートの設定をしたうえでプリントアウトすれば,無事解決できます。
ところで,Adobe Readerをオーバープリントの設定をしたときに気をつけたいことが1つあります。
ベタやアミの上に白を乗せたときに,その白がオーバープリント設定になっていると,その白が見えなくなるということがありました。
同じ版であればオーバープリントせずにRIP化されるのかもしれませんが,校正段階では不安になる要素ではあるので,気づいたらオーバープリントになっていないかどうか確認したほうがよいかと思います。