理科の教材を制作していると,アサガオがときどき出てきます。
アサガオを扱うときに文字だけや写真で扱うのであれば問題ないことですが,作図する場合に気をつけたいのが,つるの巻き方です。
植物は種類によって巻き方が遺伝的に決まっており,アサガオであれば左巻きです。
なお,この左巻きという表現は,アサガオを上から見たときに左回り,つまり反時計回りに巻きついていくから左巻きというようです。
しかし,植物学の世界では左巻きという表現が,一般的な科学の世界では右巻きと言われることから,現在では右巻きと言われるようになってきているようです。
正確なところはわかりませんが,教科書や教材上では,誤解を招かないように右巻きや左巻きという表現は扱わないほうがよいでしょう。
とわいっても,巻き方に決まりがあるので,作図の際は気をつけなければなりません。
ちなみに,アサガオの花のつぼみの巻き方は,つるとは逆向きなので,こちらも注意が必要です。
また,植物によっても右巻きと左巻きが異なりますし,属は同じでも種が違えば,つるの巻き方が異なるものもありそうです。
2010年10月29日金曜日
湖
以前どこかで,「湖は河川からの水が流入しているところであり,河川と繋がっていないものは大きな水たまりである」ということを聞いたことがありました。
最近多い雑学系の番組かもしれません。
少し前に,仕事でその話題が出たので調べてみました。
平凡社の新版地学事典によると,湖沼の項で
『四方を陸地に囲まれ,海とは離れた静止した水塊。【中略】湖は沿岸植物の侵入しない震度をもつもの,沼は浅く沈水植物の生育するものとする。【後略】』
と記されていました。
つまり,河川の流入は関係ないようです。
ということで,インターネットで調べて見ました。
正確にはわからなかったのですが,おそらく国土交通省が河川法に則って管轄する場合の湖の取り決めとして,河川の流入があるものを湖として管轄し,河川の流入がないものについては管轄外としているようです。
いろいろな考え方があるものです。
最近多い雑学系の番組かもしれません。
少し前に,仕事でその話題が出たので調べてみました。
平凡社の新版地学事典によると,湖沼の項で
『四方を陸地に囲まれ,海とは離れた静止した水塊。【中略】湖は沿岸植物の侵入しない震度をもつもの,沼は浅く沈水植物の生育するものとする。【後略】』
と記されていました。
つまり,河川の流入は関係ないようです。
ということで,インターネットで調べて見ました。
正確にはわからなかったのですが,おそらく国土交通省が河川法に則って管轄する場合の湖の取り決めとして,河川の流入があるものを湖として管轄し,河川の流入がないものについては管轄外としているようです。
いろいろな考え方があるものです。
2010年10月26日火曜日
蒸散
蒸散は“現象”なのか“はたらき”なのかというのが,ときどき話題となります。
教科書での表現如何にかかわらず,学者や先生によって,考え方が異なる部分のようです。
しかし,現在の中高生物においては,“現象”と表現しているほうが多いような気もします。
さて,その蒸散ですが,たとえば「植物の表面から水分が蒸発する現象」というような表現で教科書等で示されています。
つまり,植物が何かしらのエネルギーを利用して行っているわけではなく,気孔が開いているときに,水が水蒸気として気孔から出て行ってしまうということです。
このように定義すると,はたらきと考えるよりも現象ととらえるほうが自然な気がします。
では,気孔がどうして開いたり閉じたりするかというと,孔辺細胞の浸透圧や膨圧が変化するからです。
根からの吸水が高くなり孔辺細胞の膨圧が上がると,孔辺細胞が湾曲して気孔が開き,その結果として気孔から水蒸気が蒸発していきます。
逆に乾燥状態になると孔辺細胞の膨圧が下がるので,孔辺細胞が湾曲が小さくなって気孔が閉じ,その結果として気孔からの水蒸気の蒸発が減ります。
なお,植物体が乾燥状態になるとアブシシン酸という植物ホルモンが合成され,孔辺細胞の濃度が高まります。
アブシシン酸は孔辺細胞の浸透圧を下げるので,液胞から水分が失われることで膨圧が下がり,気孔が閉じて植物体からの蒸散量が下がります。
逆に水分量が多いときはサイトカイニンの濃度が高まり,気孔が開きます。
このように考えると,アブシシン酸やサイトカイニンなどの植物ホルモンの“はたらき”で気孔が開閉し,その結果として蒸散量が増減しているといえるので,蒸散は“現象”としてとらえたほうがしっくりしそうな気がします。
いかがでしょうか。
教科書での表現如何にかかわらず,学者や先生によって,考え方が異なる部分のようです。
しかし,現在の中高生物においては,“現象”と表現しているほうが多いような気もします。
さて,その蒸散ですが,たとえば「植物の表面から水分が蒸発する現象」というような表現で教科書等で示されています。
つまり,植物が何かしらのエネルギーを利用して行っているわけではなく,気孔が開いているときに,水が水蒸気として気孔から出て行ってしまうということです。
このように定義すると,はたらきと考えるよりも現象ととらえるほうが自然な気がします。
では,気孔がどうして開いたり閉じたりするかというと,孔辺細胞の浸透圧や膨圧が変化するからです。
根からの吸水が高くなり孔辺細胞の膨圧が上がると,孔辺細胞が湾曲して気孔が開き,その結果として気孔から水蒸気が蒸発していきます。
逆に乾燥状態になると孔辺細胞の膨圧が下がるので,孔辺細胞が湾曲が小さくなって気孔が閉じ,その結果として気孔からの水蒸気の蒸発が減ります。
なお,植物体が乾燥状態になるとアブシシン酸という植物ホルモンが合成され,孔辺細胞の濃度が高まります。
アブシシン酸は孔辺細胞の浸透圧を下げるので,液胞から水分が失われることで膨圧が下がり,気孔が閉じて植物体からの蒸散量が下がります。
逆に水分量が多いときはサイトカイニンの濃度が高まり,気孔が開きます。
このように考えると,アブシシン酸やサイトカイニンなどの植物ホルモンの“はたらき”で気孔が開閉し,その結果として蒸散量が増減しているといえるので,蒸散は“現象”としてとらえたほうがしっくりしそうな気がします。
いかがでしょうか。
2010年10月25日月曜日
半角カタカナ
MSWord等で原稿を書いた場合,そのデータを組版さんに渡して,テキストデータとして使用していただくことがあります。
そのとき気をつけたいことに,半角カタカナの存在があります。
Wordで原稿を書く際に,どうしても文字が収まりきらない場合や,ときにはテキストボックスに文字を入れて示す場合などに文字があふれてしまう場合などがあると思います。
そんなとき,文章中にカタカナがあると,そのカタカナを半角カタカナで入力してWord上での原稿は済ませ,DTP上では全角カタカナにしてから“かな詰め”や“長体”等で対応させる場合があります。
このようなとき,文章中に半角カタカナが混ざっていれば,初校が上がったときにすぐ気づきますが,化学反応式中の化学式の下などに示している物質名が,あたかも長体50%のように存在していることがあります。
間違いではありませんが,やはり見栄えがよくないので修正したいですし,濁音や半濁音が混ざっていると,濁点や半濁点が1文字取りになっているので,違和感があります。
例えば「バリウム」の場合,実際は長体62.5%(62.5%×4=250)で済むところを,半角カタカナを用いてしまったことで濁点が1文字となり,結果として長体50%(50%×5=250)のように見えるといったことになります。
(言葉だと伝わりにくいでしょうか…)
いずれにしても,半角カタカナ(1バイトフォント)については,全角カタカナ(2バイトフォント)にするのが基本ですので,校正等では半角カタカナに対して違和感を持つようにしていただくとよいかと思います。
そのとき気をつけたいことに,半角カタカナの存在があります。
Wordで原稿を書く際に,どうしても文字が収まりきらない場合や,ときにはテキストボックスに文字を入れて示す場合などに文字があふれてしまう場合などがあると思います。
そんなとき,文章中にカタカナがあると,そのカタカナを半角カタカナで入力してWord上での原稿は済ませ,DTP上では全角カタカナにしてから“かな詰め”や“長体”等で対応させる場合があります。
このようなとき,文章中に半角カタカナが混ざっていれば,初校が上がったときにすぐ気づきますが,化学反応式中の化学式の下などに示している物質名が,あたかも長体50%のように存在していることがあります。
間違いではありませんが,やはり見栄えがよくないので修正したいですし,濁音や半濁音が混ざっていると,濁点や半濁点が1文字取りになっているので,違和感があります。
例えば「バリウム」の場合,実際は長体62.5%(62.5%×4=250)で済むところを,半角カタカナを用いてしまったことで濁点が1文字となり,結果として長体50%(50%×5=250)のように見えるといったことになります。
(言葉だと伝わりにくいでしょうか…)
いずれにしても,半角カタカナ(1バイトフォント)については,全角カタカナ(2バイトフォント)にするのが基本ですので,校正等では半角カタカナに対して違和感を持つようにしていただくとよいかと思います。
登録:
投稿 (Atom)