2009年も,あと1か月を切りました。
忘年会の季節です。
これから呑む機会が山ほどあり,残業ができない日々が増えます。
そのため,忘年会のない日に仕事を固め打ちしなければならず,なかなか大変です。
というわけで,明日は忘年会。
来週は2度,再来週は今のところ1回ですが,クリスマスもあるのでどうなることやら…。
ブログの更新が最近滞りがちですが,さらに滞りがちになりそうです。
がんばらなければ…。
さて,今日は,漢字の閉じ開きについて少しだけ。
媒体によって漢字の閉じ開きをどうするかという基準は様々で,学参にも独特のルールがあります。
基本的には出版社ごとにある程度基準があるので,それにのっとって制作していると思われます。
しかし学参には,教科書準拠というものがあり,教科書準拠の場合は,各教科書会社にあわせて漢字の閉じ開きを統一します。
さて,そうはいっても,ある程度の基準はあるでしょう。
中学生教材なら,とりあえずは常用漢字以外はひらがな,またはカタカナにすることです。
しかし,用語については微妙です。
たとえば,哺乳類の場合「哺」は常用外なので,上記のルールにのっとると「ほ乳類」と表記することとなります。
しかし中学生教材では,「ホニュウ類」と表記されているのを多くみかけます。
同様に「爬虫類」も,「は虫類」ではなく「ハチュウ類」が圧倒的に多くみられます。
これはやはり,各前者(ほ乳類・は虫類)よりも各後者(ホニュウ類・ハチュウ類)のほうが,生徒にとって読みやすいなどの理由からでしょう。
しかし個人的には,「哺乳類」「爬虫類」とし,ルビを振らせたいと思っています。
小学生ならともかく,中学生であれば,常用外であろうと,それなりの漢字を読ませてもよいのではないかと思っております。
将来的にどうせ読むことになるのであれば,学参であろうとなかろうと,専門用語については最初から漢字表記に振れさせたほうがよいのではないかと,私は考えます。
さて,このような用語が常用漢字かどうかではなく,意味的な観点であえて開いているという漢字もあります。
「体」「働く」「持つ」などです。
「体」は人偏なので,ヒトのからだが想像されます。
そのため,ヒト以外は「からだ」と開いているものを多くみかけます。
「働く」も人偏なので,同じくヒトが想像されます。
そのため,ヒト以外の働きについては「はたらく」と開いているものを多くみかけます。
「持つ」は手偏なので,ヒトの手での動作が想像されます。
そこで,「機能を持っている」などのヒト意外の動作における「持つ」の場合,開いて「もつ」になっているものが多くみられます。
これらの考え方が本当なのかどうなのか微妙ですが,教育的観点から考えて,それが本当によいのかどうか,正直なところ疑問です。
しかし,郷に入っては郷に従えではないですが,とりあえず学参における多数派ルールにあわせているのが現状です。
このような学参における漢字の閉じ開きには様々ありますので,ここではすべて挙げ切れません。
しかしながら,リストにするしないは別としても,学参の中では一般に開くものについて,頭に入れておく必要はあるでしょう。
そのためにも,まずは教科書を調べてみる。そして,体に染み込むまで校正を繰り返したり,校正をしながらリストを作ったりするのが近道でしょう。