最近は,校正紙をPDFにしてメールで送受信したり,印刷所への入稿をPDFで行ったりと,PDFデータを扱うことが多くなっています。
そんなPDFデータを閲覧するとき,Adobe Readerを使用されている方も多いと思いますが,多くのPDFファイルを同時に開いていると,パソコンの動きが遅くなったりといったことはありませんか?
ハイスペックのパソコンであれば苦にはならないかもしれませんが,会社のパソコンは自分で選べないので,自分の使いたいスペックよりも低スペックの環境で仕事をせざるを得ない方もいるかもしれません。
そんなパソコンでいくつものPDFファイルをAdobe Readerで開いていると,開いたファイル数だけメモリを消費してしまうので,動作が遅くなってしまします。
一昔前は,Internet Exploreがその状態を引き起こすので,それを嫌う人はタブブラウザを使うようになり,いまではほとんどのWebブラウザがタブブラウザとなりました。
タブブラウザとは,1つのアプリケーションの中で,複数のサイトを開くことができ,タブでサイトをチェンジさせるブラウザのことです。
Adobe Readerでも同じことができればいいのにと思っていていたのですが,なかなかそのようなバージョンアップがされません。
そこで,最近はPDF-XChange ViewerというアプリケーションでPDFを見るようになりました。
http://www.tracker-software.com/product/downloads?key=044bcde3c09c642567f0a78eda788f68
これは複数のファイルをタブで切り替えることができるので,複数のPDfファイルを開いてもメモリを圧迫しません。
同じような不満をお持ちの方は,フリーソフトなので試してみてはいかがでしょうか。
2010年12月14日火曜日
断層と津波
少し前の毎日小学生新聞に,断層と津波の話が載っていました。
毎日小学生新聞は,理科の知識を増やすという意味でも,なかなか役に立つ情報がありますし,大人でも楽しめる内容が多々あります。
そんな毎日小学生新聞に,海底で地震が起こったときの津波の起こり方について,記されていました。
地震などによって断層が形成されるとき,その断層には,正断層,逆断層,横ずれ断層があります。
正断層は引っ張る力によってできるので,地層がずり下がります。
海底で地層がずり下がれば,そこに海水が大きく入り込むので,最初は引き波が発生します。
対して逆断層は押し合う力によってできるので,地層がずり上がります。
海底で地層がずり上がれば,それが海水を大きく押し上げるので,押し波が発生します。
そして,ずり下がったりずり上がったりしない横ずれ断層では,海水の上下動が起こらないので,津波は発生しません。
海底で地震が起こると津波が発生すると中学理科では一言で言ってしまいますが,実際はこのように一言では言えないようです。
まだまだ勉強の足りなさを実感します。
毎日小学生新聞は,理科の知識を増やすという意味でも,なかなか役に立つ情報がありますし,大人でも楽しめる内容が多々あります。
そんな毎日小学生新聞に,海底で地震が起こったときの津波の起こり方について,記されていました。
地震などによって断層が形成されるとき,その断層には,正断層,逆断層,横ずれ断層があります。
正断層は引っ張る力によってできるので,地層がずり下がります。
海底で地層がずり下がれば,そこに海水が大きく入り込むので,最初は引き波が発生します。
対して逆断層は押し合う力によってできるので,地層がずり上がります。
海底で地層がずり上がれば,それが海水を大きく押し上げるので,押し波が発生します。
そして,ずり下がったりずり上がったりしない横ずれ断層では,海水の上下動が起こらないので,津波は発生しません。
海底で地震が起こると津波が発生すると中学理科では一言で言ってしまいますが,実際はこのように一言では言えないようです。
まだまだ勉強の足りなさを実感します。
2010年12月5日日曜日
図文字のQ数
教材では,図中に用いられる文字のことをネームといいます。
さて,そのネームのQ数は,本文Q数の2Q落ちにすることが多いのですが,その際に気になることが少しあります。
たとえば選択問題で,ア~エの選択肢がそれぞれ図のとき,「ア」「イ」「ウ」「エ」の文字をネームとみなすか,本文とみなすか。
本文とみなせば本文Q数ですし,ネームとみなせば2Q落とします。
個人的には,本文Q数にそろえます。
用語や文の選択肢の場合は本文Q数なのに,図になっただけで2Q落ちにするのは,大変違和感があるからです。
また,「図1」などの図番号。これを2Q落ちにするのか本文Q数にそろえるのか。
個人的には2Q落ちにしますが,なぜか「表」だけ本文Q数になっているという教材を見かけます。
「図」を2Q落ちにするのなら,「表」も2Q落ちにしたほうが,美しいと思います。
見栄えにこだわらない人は気にならないのかもしれませんが,教材は内容が大事である以上,その内容以外のところに違和感があったり,読みにくかったりというのは,個人的には受け入れられません。
使用者が中身に深く入り込みやすく,そして学習に身が入りやすくなるためにも,紙面上のレイアウト等にこだわりをもつのが,作り手の仕事の一つだと個人的には思っています。
小さなこだわりを大事にしたいものです。
さて,そのネームのQ数は,本文Q数の2Q落ちにすることが多いのですが,その際に気になることが少しあります。
たとえば選択問題で,ア~エの選択肢がそれぞれ図のとき,「ア」「イ」「ウ」「エ」の文字をネームとみなすか,本文とみなすか。
本文とみなせば本文Q数ですし,ネームとみなせば2Q落とします。
個人的には,本文Q数にそろえます。
用語や文の選択肢の場合は本文Q数なのに,図になっただけで2Q落ちにするのは,大変違和感があるからです。
また,「図1」などの図番号。これを2Q落ちにするのか本文Q数にそろえるのか。
個人的には2Q落ちにしますが,なぜか「表」だけ本文Q数になっているという教材を見かけます。
「図」を2Q落ちにするのなら,「表」も2Q落ちにしたほうが,美しいと思います。
見栄えにこだわらない人は気にならないのかもしれませんが,教材は内容が大事である以上,その内容以外のところに違和感があったり,読みにくかったりというのは,個人的には受け入れられません。
使用者が中身に深く入り込みやすく,そして学習に身が入りやすくなるためにも,紙面上のレイアウト等にこだわりをもつのが,作り手の仕事の一つだと個人的には思っています。
小さなこだわりを大事にしたいものです。
時制の一致
英文法の話のようですが,理科教材でも,時制を意識する必要があります。
理科では実験や観察などにおいて,その結果どうなったかということを問題として問うことがあります。
そんなとき,問題では「~しましたか」とか「~どうなりますか」といったように,過去形で問うことがあります。
このときの答えは「~しました」や「~なった」というように,過去形で答えるのが基本です。
実験や観察の結果どうなったかを問うているのに,「~なる」というように,結果が出る前のような答え方は理科としてどうかと思います。
この時制の一致に対して意識の低い方がときどき見られますが,個人的には基本中の基本だと思っています。
理科教材の制作では,必ず意識して欲しいと思います。
理科では実験や観察などにおいて,その結果どうなったかということを問題として問うことがあります。
そんなとき,問題では「~しましたか」とか「~どうなりますか」といったように,過去形で問うことがあります。
このときの答えは「~しました」や「~なった」というように,過去形で答えるのが基本です。
実験や観察の結果どうなったかを問うているのに,「~なる」というように,結果が出る前のような答え方は理科としてどうかと思います。
この時制の一致に対して意識の低い方がときどき見られますが,個人的には基本中の基本だと思っています。
理科教材の制作では,必ず意識して欲しいと思います。
設定の重要性
理科の教材を制作しているのならば,問題等の設定も,科学的におかしくないかどうかということを意識するのが基本だと思います。
圧力や密度,速度などの計算問題で,計算しやすい数値を設定したときに,計算上は正しくても,実際にありえない数値を用いるのは,理科教材としてはどうかと思います。
意外と“その程度のこと”くらいにしか思っていない人がいることに時々げんなりするのですが,そこはこだわって欲しいものです。
たとえば,圧力の問題であれば,底面積の大きさと質量の大きさの関係から,その物体がありえるかどうか。
ときどきあるのが,実際は少しの風で倒れてしまいそうなくらい軽い物体になっていたり,金よりも密度が大きい物体になっていたりとか。
現実味のある設定にしてほしいものですし,その設定と図をある程度正確に描いてほしいものです。
密度に関する計算問題でも同様ですね。
また,水槽に水を入れる設定であれば,水の密度も意識して条件設定してほしいものです。
水槽の底面積を大きく設定しすぎて,質量から換算すると,水深がすさまじく浅かったり,すさまじく深かったりと,いくら計算しやすくなっていても,非現実的であれば,それは理科教材としてどうかと思います。
また,速さを計算させる問題で,人の走る速さがウサイン・ボルトより速かったり,自動車の速さが法廷速度より極端に速かったり,以前も書きましたが,地震波の速さを求めるさせる問題で,実際のP波やS波の速さより速すぎたりと,科学的なことをまったく考慮していない問題をときどき見かけます。
執筆者(作問者),編集者,校正者…,理科教材制作において内容に携わる方は,必ず意識して欲しい観点だと,個人的には思っています。
圧力や密度,速度などの計算問題で,計算しやすい数値を設定したときに,計算上は正しくても,実際にありえない数値を用いるのは,理科教材としてはどうかと思います。
意外と“その程度のこと”くらいにしか思っていない人がいることに時々げんなりするのですが,そこはこだわって欲しいものです。
たとえば,圧力の問題であれば,底面積の大きさと質量の大きさの関係から,その物体がありえるかどうか。
ときどきあるのが,実際は少しの風で倒れてしまいそうなくらい軽い物体になっていたり,金よりも密度が大きい物体になっていたりとか。
現実味のある設定にしてほしいものですし,その設定と図をある程度正確に描いてほしいものです。
密度に関する計算問題でも同様ですね。
また,水槽に水を入れる設定であれば,水の密度も意識して条件設定してほしいものです。
水槽の底面積を大きく設定しすぎて,質量から換算すると,水深がすさまじく浅かったり,すさまじく深かったりと,いくら計算しやすくなっていても,非現実的であれば,それは理科教材としてどうかと思います。
また,速さを計算させる問題で,人の走る速さがウサイン・ボルトより速かったり,自動車の速さが法廷速度より極端に速かったり,以前も書きましたが,地震波の速さを求めるさせる問題で,実際のP波やS波の速さより速すぎたりと,科学的なことをまったく考慮していない問題をときどき見かけます。
執筆者(作問者),編集者,校正者…,理科教材制作において内容に携わる方は,必ず意識して欲しい観点だと,個人的には思っています。
2010年12月2日木曜日
天気記号
天気図で快晴・晴れ・曇りなどの天気を表すときに,天気記号を用います。
この天気記号に羽をつけて,風力と風向を示し,天気図上で示します。
この天気記号に羽をつけたものを何と呼ぶかですが,何と呼ぶのでしょうか。
回路図で用いられる電気用図記号という言葉にあわせて,天気用図記号と使用されているものをときどき見かけたり,天気図用記号と用いられているものをときどき見かけたりします。
しかし,気象庁などのサイトを見ても,適切な言葉は無いようです。
つまり,天気だけを示す「天気記号」はあっても,それに羽をつけたものに対する用語は無いのかもしれません。
とりあえず,「天気図で用いられる記号」という表現になるのでしょうか。
もっと適切な表現があれば,知りたいものです。
この天気記号に羽をつけて,風力と風向を示し,天気図上で示します。
この天気記号に羽をつけたものを何と呼ぶかですが,何と呼ぶのでしょうか。
回路図で用いられる電気用図記号という言葉にあわせて,天気用図記号と使用されているものをときどき見かけたり,天気図用記号と用いられているものをときどき見かけたりします。
しかし,気象庁などのサイトを見ても,適切な言葉は無いようです。
つまり,天気だけを示す「天気記号」はあっても,それに羽をつけたものに対する用語は無いのかもしれません。
とりあえず,「天気図で用いられる記号」という表現になるのでしょうか。
もっと適切な表現があれば,知りたいものです。
テスト作成の基礎基本
気がつけば,12月に入ってしまいました。
一段落ついたのは,ほんの一瞬で,11月も驚くほどにあっという間に過ぎてしまいました。
もっと頻繁に更新したいのですが,少々心に余裕が無い毎日が続いております。
さて,すごく基本的なことですが,意外と意識されていないのだなぁ…と感じたので,今日はそんな話題です。
理科のテストを作成するとき,用語を記述で答えさせる問題があったとします。
そんなとき,1回分のテスト全体の中で,その答えとなる用語が,同じ大問内ではもちろんのこと,他の大問で用いることはタブーです。
なぜなら,その用語が他の問題文などで用いられていた場合,生徒が「問題文中に示されているのだから,それは答えではないかも…」と思ってしまう可能性があるからです。
そうなると,本当は分かっているのに,深く考えてしまったがために間違いとなってしまう生徒が出てしまうことにもなりかねません。
このような,本当は分かっているのに,問題の不備によって間違いを誘ってしまう問題というのは,問題としては不完全です。
(国語のテストで,漢字の問題として出題されている言葉が,漢字で他の文章中や問題文中に載っているのと同じことです。)
これが入試にでもなれば,不公平ということになり,その問題自体を全員正解扱いとしないといけないということにもなりかねません。
これはテスト作成における基本中の基本だと思いますが,校正等でも見落とされることが多々あります。
テストや模試を作成する際は,この点も慎重にチェックしたいものです。
一段落ついたのは,ほんの一瞬で,11月も驚くほどにあっという間に過ぎてしまいました。
もっと頻繁に更新したいのですが,少々心に余裕が無い毎日が続いております。
さて,すごく基本的なことですが,意外と意識されていないのだなぁ…と感じたので,今日はそんな話題です。
理科のテストを作成するとき,用語を記述で答えさせる問題があったとします。
そんなとき,1回分のテスト全体の中で,その答えとなる用語が,同じ大問内ではもちろんのこと,他の大問で用いることはタブーです。
なぜなら,その用語が他の問題文などで用いられていた場合,生徒が「問題文中に示されているのだから,それは答えではないかも…」と思ってしまう可能性があるからです。
そうなると,本当は分かっているのに,深く考えてしまったがために間違いとなってしまう生徒が出てしまうことにもなりかねません。
このような,本当は分かっているのに,問題の不備によって間違いを誘ってしまう問題というのは,問題としては不完全です。
(国語のテストで,漢字の問題として出題されている言葉が,漢字で他の文章中や問題文中に載っているのと同じことです。)
これが入試にでもなれば,不公平ということになり,その問題自体を全員正解扱いとしないといけないということにもなりかねません。
これはテスト作成における基本中の基本だと思いますが,校正等でも見落とされることが多々あります。
テストや模試を作成する際は,この点も慎重にチェックしたいものです。
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