2010年8月1日日曜日

指示薬

中学理科では,酸・アルカリ指示薬として,BTB溶液とフェノールフタレイン溶液が出てきます。

BTB溶液は,酸性で黄色,中性で緑色,アルカリ性で青色と表現され,フェノールフタレイン溶液は,酸性と中性では無色,アルカリ性では赤色と表現されます。

しかし,指示薬にはそれぞれ変色域というものがあり,アルカリ性だからといってフェノールフタレイン溶液が必ず赤くなるわけではありません。

BTB溶液の変色域は,pHが6.0~7.6くらい,フェノールフタレイン溶液の変色域は,pHが8.0~9.8くらいです。

つまり,BTB溶液は中性付近に変色域がありますが,フェノールフタレイン溶液はアルカリ性寄りに変色域があります。

たとえば,pHが7.8くらいのアルカリ性の水溶液では,BTB溶液では青色を示すのに対し,フェノールフタレインでは無色を示します。

高校化学ではこのあたりを詳しく触れますが,中学理科教材の制作においても軽く押さえておいたほうがよいと思います。