BTB溶液を溶かした水にオオカナダモを入れて光を当てると,水中の二酸化炭素が吸収されることから,光合成では二酸化炭素が使われることがわかる・・・という実験があります。
この実験は,光合成で発生する酸素の泡に二酸化炭素が取り込まれることによって水中の二酸化炭素が減少する可能性も否めないということで,教科書によっては扱っていないものもあります。
しかし,扱っている教科書もあるので,光合成によって水中の二酸化炭素が使用されて減少するとして,今日の話題は展開したいと思います。
この実験について教材で取り上げるとき,表現に少し注意が必要です。
まず,この実験を始めるにあたり,水にBTBを溶かします。
このときの水は水道水を使用する可能性が高く,その水道水はアルカリ性寄りであるため,水道水にBTB溶液を溶かすと,青色を示します。
この青色を示した水溶液に呼気を吹きこむことで,呼気中の二酸化炭素が水溶液中に溶けこみます。
この操作により,BTB溶液を緑色にします。
つまり,呼気によって二酸化炭素を水溶液中に溶けこませるのです。
そして,オオカナダモを入れて光合成を行わせることで,溶けこませた二酸化炭素が使用されて,青色に「戻る」のです。
最初から中性で緑色を示した水溶液があり,その中に二酸化炭素が溶けているわけではありませんので,ご注意ください。