2010年1月7日木曜日

音引き

外来語に由来するカタカナ用語の末尾の音引きをどうするか。

この話題は,編集や制作をしているとときどき話題に出てくるかと思いますが,2008年の7月25日にこの話題が少し大きく取り上げられました。

それは,マイクロソフトが「マイクロソフト製品ならびにサービスにおける外来語カタカナ用語末尾の長音表記の変更について 」というプレスリリースを発表したからです。

http://www.microsoft.com/japan/presspass/detail.aspx?newsid=3491

マイクロソフトはそれまで,「外来語カタカナ用語末尾の長音処理に関しては,JIS 用語や学術用語に規定されていない用語について,『2音の用語は長音符号を付け,3音以上の用語の場合は(長音符号を)省くことを “原則” とする』主旨の規定に則した表記ルールを採用する」としていました。

しかし,そのプレスリリースにおいて,「国語審議会の報告を基に告示された1991年6月28日の内閣告示第二号をベースにしたルールへ原則準拠する」ということとなりました。


さて,これが理科教材制作とどう結びついてくるかというと,例えば「コンピュータ」なのか「コンピューター」なのかということです。

中学理科に限定すれば,末尾の音引きを意識するような用語はそれほどありません。

しかし,「コンピュータ」については,やはりずっと気になる用語ではあります。

教科書をはじめとする教育関連教材の多くは,編集者が意識しているだろうと思われるものについては,だいたいマイクロソフトと同様なルールに則っているような気がします。
(または教科書に右へならえなのか,またはたまたまなのかもしれませんが…)

つまり,「computer」は「com-pu-ter」で3音なので,末尾の音引きは省略し,「コンピュータ」と表記しています。

しかし,多くの人は「コンピューター」と発音するでしょう。

その実際の発音と表記の誤差をなくしたほうがよいというのがマイクロソフトの考えです。

では,教育関連図書や教材は今後どうなっていくのでしょうか。

教科書については平成24年度の新教科書が出てみないことにはわかりません。

しかし,新学習指導要領はすでに出ているので,文部科学省における表記については見ることができます。

確認したところ,「コンピュータ」となっていました。

ちなみに,文部科学省のサイトでも「スーパーコンピュータ」というように,末尾の音引きは省略されています。

というわけで,しばらくは「コンピュータ」でいくことになりそうです。

しかし,動向はときどき気にしておいたほうがよいかもしれません。