2009年10月24日土曜日

言葉の使い方の間違い

ここのところ忙しい日々が続いており,更新が滞ってしまいました。

さて,忙しいとはいっても,通勤時間が長いため,毎日往復で2時間くらいは,電車の中で読書などに時間を使うことができます。

まあ,朝は電車の中で寝てしまっていることも多いので,実質は1時間くらいなのですが…。


そんな前置きはいいのですが,今週ある有名な小説を読み終えました。
有名とはいっても最近出たものではなく,少し前のものです。


その小説を読んでいて気になったことがありました。



最近,正しい意味で言葉が用いられなくなったという話題がメディアで時々取り上げられます。
その小説でも,間違った用法である言葉が使用されていました。


そのことばが「煮詰まる」です。


「煮詰まる」とは,「議論・交渉が結論の段階に近づく(三省堂 Web Dictionary)」という意味です。
これを,「行き詰まる 意味:先へ行けなくなる,進退に窮する(三省堂 Web Dictionary)」と間違えて使用していました。

それも,気づいた限りでは2か所ありました。


編集という仕事上,そのような間違いに違和感を覚えるというのもありますが,最近はこのような間違いをする人が多いようです。


また,この間違いに違和感を覚えた人はいないかとインターネットで調べてみると,同じ小説内で「力不足」を「役不足」と間違えて使用している箇所もあったと指摘している人がいました。

これは私も普段間違えて使ってしまいそうになる言葉であったため,見逃してしまったようです。


さて,言葉というのは時代とともに変わるもので,現在は正しいとされている言葉も,かつては違う意味で用いられていたというものは多々あります。

この「煮詰まる」や「役不足」も,何十年もしたら「行き詰まる」や「力不足」と同じ意味で用いられるようになってしまっているかもしれません。

しかし,現在はまだ,違う意味の言葉です。

教材においては,決して間違った意味で使用してはなりませんので,もし著者の方が間違って用いてしまっていたら,修正する必要があります。


では,小説はどうなのでしょうか。ふと,疑問を覚えました。

小説などの編集をしたことがないのでわかりませんが,やはり著者の原稿が最優先なのでしょうか。
それとも,たまたま編集者や校正者が気づかずに校了してしまっただけなのでしょうか。

何とも言えませんが,やはり教材に限らず,書籍や雑誌などの文字媒体では,現在での正しい用法で制作すべきだと思います。


私も日常生活では間違った用法で言葉を使っているものはないとは言い切れませんし,必ずあると思います。
しかし教材制作者である以上,生活でも極力正しい用法を使うような意識を持っていないと,校正の際も気づきません。

そのような意味でも,普段から用法を間違いやすいといわれる言葉は,意識してリストアップしておいたほうがよいかと思います。