理科教材というよりも数学の話かもしれませんが,今日は「△」の話題です。
教材では,「△ABC」という場合などによく用いられます。
この「△」のフォントによるデザインに,違和感を覚えます。
私はモリサワのリュウミンRを使用することが多いので, 試しにすべてリュウミンRの14Qで○△□と△ABCと入力してみると,次のようになります。
△が平たい二等辺三角形となり,格好悪くないでしょうか。
では,リュウミンRのまま,何とかして△を正三角形にしてみたいと思います。
左右の大きさを□にそろえると,△を15Qにして130%長体をかけるとよいようです。
ただし,ベースラインが上によってしまったので,0.7H下げました。
しかし,長体をかけたことによって,△の底辺の線の太さが130%の太さになってしまい,やや違和感が出てしまいました。
では,思い切って△のみ小塚明朝Rにしてみましょう。
ただし,ベースラインがリュウミンと違うため,○と□にあうように0.4H下げました。
さっきよりはよくなったような気がしませんか。
では,△だけ小塚明朝Rにするのもややこしくなるので,○△□の3つとも小塚明朝Rにしてしまったらどうでしょうか。
特に違和感がないように思えますが,小塚明朝のベースラインがリュウミンよりはやや上なのでしょうか,リュウミンのABCよりもやや上がって見えます。
どうせなら,○△□の3つとも,やや下げたほうがよいかもしれません。
試しに,0.5H下げてみました。
なかなかバランスがよいのではないでしょうか。
では,小塚明朝は使わずに正三角形の画像を作って本文に埋め込んだらどうでしょうか。
これでも問題ないですかね。しかし,画像を埋め込んだときのベースラインの調整等でいらぬ仕事やミスが増えないとも言いかねませんので,最適とはいいかねません。
とりあえず,今回試したものの中では,○△□を小塚明朝にして0.5H下げたものが最もよいでしょうか。
先日も話題に上げましたが,現在は合成フォントができるので,○△□を最初から小塚明朝で組みあがるような設定にしておくとよいかと思います。
さて,今回は○△□の3つでしたが,まだほかにも「×」というやっかいな存在があります。
こちらについては,また別の機会にお話しします。