水平面で静止している立方体を水平方向に動かそうとするとき,静止摩擦力がはたらきます。
そして最大静止摩擦力以上の力が加わると立方体は動き出し,動き出すと,立方体と水平面の間には動摩擦力がはたらきます。
では,立方体ではなく球のときではどうでしょうか。
立方体のときとは異なり,球なので回転しやすくなります。
この物体を回転させるためには,回転摩擦力以上の力を加えればよいことになります。
この回転摩擦力は球の場合だけにはたらく摩擦力ではなく,斜面上における立方体などでも同じことがいえます。
たとえば斜面が急なときなど,立方体でも転がります。
このときの摩擦力の関係は,最大静止摩擦力より回転摩擦力が大きい状態です。
逆に,最大静止摩擦力のほうが回転摩擦力より大きければ,立方体は回転せずに斜面を滑りおります。
さて,水平面で回転しながら移動している物体が,だんだん遅くなって止まる場合は,どのような摩擦がはたらいているのでしょうか。
摩擦力は「運動を妨げる向きにはたらく力」ですので,運動方向とは逆向きの摩擦力(動摩擦)がはたらくといいます。
しかし,回転している物体の回転を止めるための力もはたらきます。
これは力のモーメントを考えればよく,回転方向とは逆向きの力がはたらきます。
つまり,運動を妨げる向きとは逆向きの力もはたらいているということです。
とはいえ,回転が止まるだけなので,進行方向と逆向きの摩擦力(動摩擦)がはたらかなければ,回転が静止した状態で等速直線運動を続けます。
ちょっと頭の中を整理したかったのでブログに記しましたが,合っていますでしょうか。
間違っていたらご指摘いただければ幸いです。