新学習指導要領で,重さと質量の違いを扱うようになりました。
重さとは測定する場所によって(重力によって)異なる値で,質量は測定する場所が変わっても同じ値です。
さて,重さと質量の違いを習うので,その単元以外でも用語の使い分けは必要でしょう。
例えば,3年生の内容で,「位置エネルギーは基準面からの高さが高いほど,また質量が大きいほど大きい」という表現が用いられます。
このとき,「質量」としていますが,「重さ」ではいけないのかどうかです。
位置エネルギー U は,質量を m ,高さを h ,重力加速度を g とすると,
U = mgh
で表されます。
つまり,地球上において変化する量は質量 m と高さ h です。
(なお,地球上においても,場所によって g はわずかに異なります)
このとき,「重さ」は mg で示されていることから,重さと質量が比例していることもわかります。
そのため,一見「重さ」でもよさそうに感じがちですが,厳密には重さと質量は異なる量です。
位置エネルギーのところでは,「質量」となるよう,お気をつけください。