2010年2月15日月曜日

半角アキ

DTPで組版をするときに,フォントを等幅送りにするのか,プロポーショナル送りにするのかという話題が,多少あると思います。

かつて学参は和文を等幅にすることが多かったのですが,最近は教科書等でも和文がプロポーショナルになっているのをときどき見かけます。

良し悪しは別として,個人的には,やはり和文は等幅,欧文はプロポーショナルにするほうが,見栄えはよいと思っています。

ただし,ある1つのフォント中の和文と欧文のデザインが完全に好みかどうかというと,必ずしもそうではなく,和文はAというフォントを,欧文はBというフォントを…というように,少しでも見栄えよく使い分けられるのならば,そうしたいとも思っています。

しかし,そこまでやる必要があるかどうかというのは,それぞれの制作物において検討したほうがよいでしょう。


さて,等幅とプロポーショナルについては,いろいろと思うところがあるので,時間があるときに取り上げたいと思います。

今回はその等幅とプロポーショナルによって,オペレーターと編集との間にときどき起こる半角アキについての相違についてです。


教材で,『・・・( ア )・・・』というような穴埋め問題をつくることがあります。

このとき,開きパーレンとアの間,およびアと閉じパーレンの間を半角アキにしたいので,「半角アキにしてください」と指示を入れて入稿します。

すると,プロポーショナルの欧文スペースが入った形で初校が上がってくることがあります。

こちらは「半角アキ」を指定しているので,全角に対して半分,つまり2分アキにして欲しいのですが,DTP世代のオペレーターさんの中には,欧文スペース(Shift+space)も半角アキと同じだと思ってしまう方もいるようです。

この相違が,近年の若いオペレーターさんとの間で起こりがちです。


現在DTPの主流だと思われるInDesignでは2分アキもできますので,丁寧に指示を入れれば間違わずに2分アキで初校が上がると思います。

そのような知識をもって組版入稿するとよいかと思います。

また,校正の際には,半角アキのほうがバランスがよいはずだと思われる部分に欧文スペースが用いられていたら,軽く指摘していただくとよいかもしれません。